沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 美さと児童園

ページ番号1028543  更新日 2024年3月29日

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基本情報

  1. 事業所名:美さと児童園
  2. 経営主体:社会福祉法人国際福祉会
  3. 所在地:沖縄市知花6-34-23

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.子どもの権利擁護に関する体制が整備されている。

「児童の権利擁護規程」や「児童の権利擁護規程細則」を整備し、「全国児童養護施設協議会倫理綱領」を研修室に掲示し、読み合わせを行う等周知に努めている。職員は「児童の権利擁護」や「児童理解・支援について」等の研修を受講し、園長が毎月の職員会議において「虐待や権利擁護」関連の講和を幾度か実施している。投書箱「天使のこえ」の設置や第三者委員との個別面談が行われ、各ユニット会議や給食会議に子どもたちも参加し、意見表明の場を設けている。権利については、入所時に権利ノート「大切なあなたへ」を配布して読み合わせをし、各ユニット等の玄関に掲示して周知している。権利侵害の防止と早期発見の取組は、毎年、「児童養護施設における人権擁護のためのチェックリスト」を用いて全職員が実施している。

2.「最善の利益」にかなった進路の自己決定ができるよう支援している。

進路について自己決定ができるよう、「わたしの育ちプラン」等を活用して時間をかけて何度も本人と話しあい、行政機関の各種自立支援事業等の情報を提供し、ユニット内にもポスターを掲示して利用を促している。園独自として「美さと児童園児童自立支援会」があり、大学進学の場合は、学費・在学4年間の家賃と敷金礼金・生活用品・運転免許取得や受験の渡航費助成があり、自立を目指す子どもたちの支援が強化されている。私立高校への進学や中退した児童の通信制高校への編入を支援している。就職を希望する児童には、希望する就職先の探し方や面接の仕方・履歴書の書き方等を援助している。また、高卒後浪人して大学進学を目指す児童を措置園長を利用して支援するなど児童一人ひとりの「最善の利益」にかなった取り組みが行われている。

3.スーパーバイザー体制が整備されている。

スーパーバイザー設置要綱を整備し、組織図にも園長の直結で位置づけスーパービジョン体制を確立し、外部からのスーパーバイザー2名を導入している。職員への面接と子ども理解と支援についてのケース会議を毎月2回実施し、職員の専門性の向上と子ども処遇に取り組んでいる。

改善を求められる点

1.子どもの年齢・発達の状況に応じて、性についての正しい知識の周知について望まれる。

性についての正しい知識、関心が持てるよう、低年齢児は絵本やイラストを活用しプライベートゾーン等について説明し、中高生等はネット情報等を活用して、心理士等により子どもの疑問や不安に応えている。小学生はいじめ、中学生は困った時のSOSの出し方、高校生はデートDVについてのCAP研修が実施されている。
子どもたちが、性について、正しい知識、関心が持てるよう、年齢・発達の状況に応じたカリキュラムを作成し、実施が望まれる。

2.標準的な実施方法について、検証・見直しをする取り組みが望まれる。

標準的な実施方法(マニュアル)の文書化は、個人情報保護規程や児童の権利擁護規程等、31の例規集やボランティア受け入要綱やアレルギー対応マニュアル、業務標準マニュアル等を整備している。「児童の意見・申出等の対応に関する実施要綱」「安全管理指針」等一部は、令和3年8月に見直している。
マニュアル等は施設として検証・見直しに関する時期やその方法を定め、毎年検証し、必要に応じて見直すことが望まれる。各種要綱や規程等は、実践するための手順書(業務マニュアル)の作成に期待したい。

3.苦情解決の仕組みを確立し、周知・機能する取り組みが望まれる。

「児童等の意見、申出等への対応に関する実施要項」には、苦情に関する検討内容や対応策、解決結果等について公表することを明示しているが、社会的養護施設においては、苦情等申し出た子どもや保護者等のプライバシーに配慮したうえで、公開することが求められておりその実施が望まれる。

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

今回で当園は4回目の第三者評価受審となり、回を重ねるごとに職員の意識も高まり、児童養護施設の役割や養育支援の内容について振り返ることができました。
受審過程において施設の課題が明確になり、養育・支援の継続性に配慮した手順書の作成、マニュアルを見直す際の手順等、普段の業務を「見える化」することの重要性や、課題について職員間で共有することができ、多くの気づきと学びがありました。
今後も引き続き、子どもも職員も美さと児童園に来てよかった。と感じられるような施設運営を目指し、質の向上に取り組んでまいります。
また、次年度は児童家庭支援センター美ら虹の開所も決定しております。地域福祉の向上のために職員一丸となって取り組んでいきます。

評価結果の詳細

第三者評価機関

特定非営利活動法人 介護と福祉の調査機関おきなわ

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このページに関するお問い合わせ

沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
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