沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 城東こども園

ページ番号1028453  更新日 2024年3月29日

印刷大きな文字で印刷

基本情報

  1. 事業所名:城東こども園
  2. 経営主体:社会福祉法人ポプラ福祉会
  3. 所在地:沖縄県那覇市首里石嶺町2丁目74番地1

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする教育・保育を展開している。

園庭や教室では指導計画にもとづいて月や季節ごとに複数のコーナー遊びの環境を整え、子どもが選択できるように工夫している。午前の戸外活動時に、竹馬ややっとこ、雲梯に挑戦する子ども、ウサギに餌をあげる、クレヨンで木の絵を描いた画用紙に拾った落ち葉をのり付けしている子ども、友達と「だるまさんがころんだ」のゲームをする子どももいる。午後の遊びでは、剪定した「くわでぃさー」の木と葉のついた枝を組み合わせ、友達と一緒に旗頭を作ってかけ声を出し、「首里城祭り」をイメージして遊んでいる。廊下にテーブルと椅子を用意して、外の風を感じながら折り紙やパズル、お絵描きをしている。グッピーや金魚を飼育し、季節ごとに昆虫採集ができるよう、オオゴマダラやバッタの食草やセミが好むセンダンやホルトノ木があり、草花や野菜に水やりをしながら生長を観察し収穫する等の環境を整え、身の回りの自然に触れる工夫がある。生活を豊かにする為に、毎週1回「リトミック」「琉球舞踊」「もじかずくらぶ」に取り組んでいる。

2.障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、教育・保育の内容や方法に配慮している。

園では、今年度より昼のミーティングを活用して「不適切な保育」や保育中に見られた保育士の気になる対応について「みんなで考えよう」の事例を提供し、職員間で意見を出し合い検討する場を設けている。保育チェックで出来ていない項目から1日1事例を取り上げ、「子どもにきつい言葉や大声を出してしまった」「声をかけずに黙って子どもの鼻水をふいた」など主任保育士を中心に話し合うことで職員の気づきを促している。また人為的なミス等の報告には「インシデントレポート」を活用。これには不適切保育を未然防止できた対応についても記載・報告を行い、良い試みの例として参考にできるような取り組みとなっている。保育士が子どもの権利擁護について理念を共有し、保育に取り組めるよう尽力している。

3.食事を楽しむことができるよう工夫をして、おいしく安心してたべることのできる食事を提供している。

給食は配色で同一法人の保育所から提供されている。献立は担任が説明し、季節の野菜や果物が出る場合は、その素材に関心が持てるよう絵本等を見やすいところに置くなどの配慮をしている。給食時にランチョンマットを使用し、子どもが好きな席に座って食事をし、弁当の日には、戸外で食べるなど食事を楽しむ工夫をしている。個人差に配慮して食事量を調整しているが、体を動かしてお腹がすくような環境づくりを行っている。食育年間計画で沖縄野菜などを栽培し、収穫した野菜でカレーを作り、食材に親しむ活動をしている。食材は県産品、国産品を使用している。栄養士も参加する毎月の給食会議で、クラス毎に好評だった献立と残食の多い献立を報告し、次回の献立に活かしている。献立は旬の物や季節が感じられる食材を使用し、行事食や郷土食が提供されている。(七五三御膳、ちらし寿司、昆布イリチー、人参シリシリー、ちんぴん、サーターアンダギー)

改善を求められる点

1.子どものプライバシー保護に配慮した教育・保育が望まれる。

着替え時はカーテンを閉め、内科検診時は体育着を着用させて子どものプライバシーに配慮している。「生命(いのち)の安全教育」で、プライベートゾーンについて絵本を用いて各クラスで子どもに説明し、城東っ子集会ではプライベートゾーンが見えないような着替え方の指導をしている。
 プライバシー保護に関するマニュアル(排せつ、着替え、シャワー時等)を整備し、マニュアルに基づいてプライバシーに配慮した教育・保育の実施や保護者へのプライバシー保護に関する取組の周知が望まれる。園舎建て替え時にプライバシーに配慮した施設設備の改善が望まれる。

2.人材の確保と育成に関する方針を確立し、職員一人ひとりの育成に向けた取組が望まれる。

人員体制については、担任2人制を実施し、フリー保育教諭や保育補助等を配置している。ピアノ専門の保育士やフリー保育士や保育補助は、年齢や性差にとらわれることなく、多様な人材の配置を実施し、職員間で連携し職員一人ひとりの良さを活かし、学級の補助や子どもの遊びや安全確認等、臨機応変に対応している。職員の意向・抱負について12月に園長が個人面談を実施しているが、職員一人ひとりの育成に向けた目標項目と目標水準、目標期限を明確にした目標を設定させ、目標達成度を確認するために年2回の面談実施等が望まれる。

3.安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組が望まれる。

リスクマネジメントに関する責任者は園長とし、不審者侵入対策と事故発生時の危機管理マニュアルが作成されている。安全年間計画では生活・交通・災害安全の点検を毎月行い、遊具の使い方等の安心して遊べる環境を園児と一緒に確認している。職員に危険への気づきを促し、教育・保育の質を向上させるために、他施設で起こった子どもの安心と安全を脅かす事例を積極的に収集し、その事例をもとに、職員会議等で発生要因の分析、改善・再発防止を検討し、また防災訓練については、隣接の小学校との合同訓練や消防、自治会等と連携をはかった避難訓練の実施検討、備蓄リストの作成と食糧の備蓄が望まれる。

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

今回第三者評価を受審し多角度の専門的評価結果の報告を頂きありがとうございました。
判断基準・着眼点・コメントをもとに足りない点を全員で見直して、改善を行いより良いこども園を目指してまいります。

評価結果の詳細

第三者評価機関

特定非営利活動法人 介護と福祉の調査機関おきなわ

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
電話:098-866-2164 ファクス:098-866-2569
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。