沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果　保育園与那原ベアーズ

基本情報

1. 事業所名：保育園与那原ベアーズ
2. 経営主体：社会福祉法人尚徳福祉会
3. 所在地：沖縄県与那原町字与那原1186-1

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.食育を通して子どもたちの主体的な考え、決定権につなげる活動に取り組んでいる。

園では、「子どもたちの人権と主体的な考えを尊重しながら健やかな成長、発達を保障する」という保育理念のもと、食事面でも子どもの主体性を尊重して「食べたいものから先に食べていいんだよ」と声かけるようにしている。「おかわりが自由で好きな物から食べてよい」という雰囲気のもと、食事を楽しむ環境が提供されている。又、食物アレルギーのある子どものおかわりも常に用意し、子どもの主体的な考え、決定権につなげるために日々の食育で取り組んでいる。

2.特注の午睡用寝具を準備し、事故の予防並びに保護者の負担軽減に取り組んでいる。

子どもの健康管理において、午睡用の寝具として弾力性や通気性を工夫したうつ伏せ寝事故防止のための特注マットレスを用意している。保護者が週末をはさんで午睡用寝具を持ち運ぶ負担も軽減されており、園児全員分のマットレスを用意し事故の防止並びに保護者支援につなげている。

3.防災、防犯に備えて、ハード・ソフト両面における有効な整備がなされている。

定期的な避難訓練と共に、地域の立地条件などを踏まえて避難ルートを散歩コースに取り入れたり、災害に備えた備蓄リストを定期的にチェック・管理するなど、日常的に防災について意識した取組みがなされている。年1回11月に開催される町内合同での防災訓練では、行政や地域住民とも協働した取組みを実施している。また、玄関のオートロックや監視カメラの設置など、不審者対策として有効な設備が備えられている。

改善を求められる点

1.各種マニュアル等の周知・活用の促進が望まれる。

園では、職員の業務マニュアルやボランティア受け入れに関するマニュアル等各種マニュアルが整備されているが、職員は十分に活用できてない部分が見受けられる。今後は整備されている各種マニュアルやガイドライン等を、日々の保育実践の場で新人保育士でも有効に活用できるような工夫が望まれる。

2.各事業所と法人の情報の活用が期待される。

教育・保育の質の向上に役立つ個々の職員の自己評価については、法人独自の自己評価表を使用して園長が取りまとめて法人に提出することで人事考課に繋げる仕組みになっており、事業所単位でも振り返りの資料として共有することで活用の幅が拡げられるものと考えられる。また、法人本部や同一法人の事業所が県外に所在しており、法人と各事業所間では事業経営や研修といった質の保証に係る情報共有や連携がなされている。今後は法人の強みを活かし、他県の事業所（保育園）同士でも効果的な保育実践等の情報交換を行うなど更なる質の向上を図る取組に期待したい。

3.より効果的な人材の確保、育成の取組が期待される。

保育園では、延長保育や地域に向けての園庭・保育室開放や育児相談、講座、交流保育等の活動を計画しているが、職員体制が不十分なために活動が実施できない状況が続いている。今年度は昨年度より追加した配置ができているが、事業計画を進めるためにもゆとりある配置が望まれる。また、課題解決等に向けての職員参画体制を作るためにも、今後とも継続してより効果的な人材確保、育成の取り組みが期待される。

4.園独自の中・長期計画を策定し、単年度の事業計画へ反映させることが望まれる。

中・長期計画については、法人で短期、中期、長期の計画が策定されており、職員への周知が図られている。法人の計画に当保育園に関する具体的な計画は含まれていないので、今後は、理念や基本方針の実現に向けて園独自に施設の整備や組織体制、職員体制、保育の内容等について、中・長期計画を策定することが望まれる。併せて、単年度の事業計画に中・長期計画の内容を反映させることが望まれる。

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

開園して5年目ですが、第三者評価を初めて受審する事で、中・長期計画が策定できていない事や、各種マニュアル等をもっと活用していくべきだと具体的に知る良い機会となりました。不安もありましたが、受審したことで改善しなければならないと意識するようになりました。今後も課題を見つけながら利用者の安心、安全を実現するために、人材確保、職員の資質向上に努めて参りたいと思います。

評価結果の詳細

• 評価結果 （PDF 854.3KB）
• 利用者調査結果 （PDF 281.0KB）

第三者評価機関

一般社団法人沖縄県社会福祉士会