沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 童夢認定こども園

ページ番号1006902  更新日 2024年1月11日

印刷大きな文字で印刷

基本情報

  1. 事業所名:童夢認定こども園
  2. 経営主体:社会福祉法人童夢福祉会
  3. 所在地:沖縄県那覇市繁多川2-15-1

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.子どもたちの遊びの大切さの考えを園運営において徹底している。

「遊び・運動・体験」を基本とする保育内容を全年齢を通して実施する方針で、室内温水プールを設置し、プレイルームや園庭で活動できる体制がとられている。例えば、外部から体操指導と水泳指導の専門員を導入し、1歳児から5歳児までそれぞれの発達に応じて年間指導計画を作成し、週1回の指導を実施して、一人ひとりの達成状況の評価票が作成されている。遠出を含めた園外活動として北部や離島での体験があり、5歳児の泊保育や月2回の施設交流(中部療育センターや高齢施設)等が実施されている。園庭にはツリーハウスやピザ窯が設置され、雨天以外は全クラスが午前は外での活動を実施し、ピザ焼き体験は偏食対策等に活用されている。子どもたちの体験を限りなく広げる園運営を園長が率先して行っている。
関連項目:51、53、54

2.運営の透明性の取り組みが行われている。

運営の透明性の確保については、ホームページ等で法人と認定こども園の理念や基本方針、園の概要、教育・保育の内容(行事、食事、活動の様子)、予算・決算情報が公開されている。苦情・相談の内容にもとづく改善・対応についても公表している。園長自身が地元の出身で、現在は自治会の役員を務めている。地域の公民館が主催する週1回の「繁多川おやこそだて園」に、地域の保育園が交替で協力し、当園も10月から月1回参加することになり、公民館ニュース8月号に掲載されている。法人のパンフレットを公民館にも設置している。法人の経理規程により、経理・取引に関するルールが明確にされている。こども園の財務は、税理士事務所による月次報告や決算が作成され、前年度との比較が実施されている。決算は監事による内部監査が実施されている。
関連項目:21、22

3.認定こども園の趣旨を踏まえた子育て支援が実施されている。

子どもの生活を充実させるための家庭との連携については、年度初めにクラス懇談会を実施し、個人面談を0~2歳児は年2回、3~5歳児は年3回実施している。保育参加と試食会をクラス毎に行っている。0~2歳児は送迎時や連絡帳で子どもの発達や体調、保育の様子などの情報交換を行っている。園便りやクラス便りを定期的に発行し、園の方針や毎月の保育のねらいと行事、クラスの様子等を積極的に発信することで、保護者が安心して子育てが出来る支援に努めている。保護者からの相談や保護者への子育て支援の体制として、保護者から「子どもの発達や気になることについて」や「育児不安を抱えている」等の相談に個別に応じ、支援を行っている。保護者から相談を受けた場合は、担任や主幹保育教諭と情報を共有し、相談内容に適切に対応している。家族アンケートの結果、22問中20問に80%以上が「はい」と回答しており、支援内容が家族に周知されている。
関連項目:33、63

改善を求められる点

1.中・長期的なビジョンを明確にした計画の策定が望まれる。

理念や基本方針の実現に向けて、実施する福祉サービスのさらなる充実や課題の解決などの目標(ビジョン)を明確にし、その目標を実現するために「中・長期計画」の策定が望まれる。計画の作成にあたっては、組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成等について、具体的な内容を盛り込むとともに、中・長期計画を実現するための財務面での裏付けとして「中・長期の収支計画」の策定も望まれる。
関連項目:4、5

2.子どもの権利擁護及びプラバシー保護に対する取り組みの徹底が望まれる。

子どもの権利擁護については、沖縄県が発行した「子どもの虐待に対応する関係機関の手引き」を整備している。早期発見するための取組としては、「園での一日のチェックポイント」が作成されている。登園時の健康チェックに始まり、遊んでいる様子や着替え時、食事時等における子どもの心身の状態を確認し、家庭での養育状況の把握に努めている。プライバシー保護の取組としては、外遊び後のシャワー使用時はブルーシートをかけて外部から見えないように配慮している。トイレは他の人から見えない構造になっており、4・5歳児のトイレにはドアを設置している。毎年、キヤップの研修を取り入れ、虐待防止研修を受講した職員による伝達研修を行っている。

隣接する建物からの視界に対する配慮など、子どものプライバシー保護や虐待防止、不適切な養育(虐待)等を発見した場合の対応等マニュアルの整備、及びマニュアルの職員への周知徹底が望まれる。
関連項目:29、46

3.提供する教育・保育の標準的な実施方法(マニュアル)の追加整備が望まれる。

教育・保育についての標準的な実施方法については、園の保健と健康管理マニュアルや危機管理マニュアル、苦情・相談解決規程が整備されている。マニュアルの職員への周知は、年度初めの全体会議やクラスミーティングで話し合われている。
マニュアルについては、子どもの尊重やプライバシーの保護、権利擁護に関する規程、不適切な養育(虐待)等を発見した場合の対応に関するマニュアル等の整備、及び実習生やボランティア受け入れのマニュアルについては、基本姿勢の明示と受け入れの連絡窓口、登録手続き、保護者や職員への事前説明、実施状況の記録等の項目の追加が望まれる。
関連項目:20、24、40、41

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント

コロナの渦中にも関わらず、誠意と熱意ある本園の調査・分析、そしてご指導に、職員一同心より感謝申し上げます。
本園は、昭和62年に開園しました。その後、平成29年に社会福祉法人に移行して現在に至ります。その間、一貫して「食育・遊び・運動・体験」を保育の理念として掲げ、それらの実践に力を向けてまいりました。今回、そのことが高く評価されましたこと、大変嬉しく思います。一方、認可外保育所の期間が長く、逆に認可保育所の歴史が浅いこともあって、園長を長とした四役会の中からも保育の「書き物・記録物の不足」は強い指摘があり、それらの改善に向けて取り組んでいたところです。
今回、第三者評価でも日ごろの保育の中で、見えない、又は気づかない、足りない部分のご指摘をいただきました。これは、早急に改善に向けて取り組んでまいります。
今回、事業者(私)の評価は全てBとしました。これは、今の保育内容に満足することなく、「日々前進ある園の姿勢」を示したものです。
丁寧なご指導ありがとうございました。心から感謝申し上げます。

評価結果の詳細

第三者評価機関

特定非営利活動法人介護と福祉の調査機関おきなわ

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
〒900-8570 沖縄県那覇市泉崎1-2-2
電話:098-866-2164 ファクス:098-866-2569
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。