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6.意見交換(6)

○上原課長  ちょっとよろしいですか。
 委員の皆さん方のご意見を伺うということであまりしゃべる機会がなかったんですけど、今のお話ですけど、これは観光基本法というのが制定されて、指針が出されていると。それは、県も市町村も基本計画を策定しなさいというふうなことになっているんですか。ちょっと勉強不足で申し訳ないんですけど。
石原委員○石原委員  はい、基本法の基に、各実情に合わせて計画をつくってくださいということで、多分それは例えば男女共同参画基本法というのができて、これが各市町村にできるようになりましたですよね。私はあんな感じでいくのかどうか、そこらへんがちょっとわからないんですけど。
○上原課長  であれば、観光振興計画とかありますよね。各市町村にもそれに似たのがあるかと思いますけど。
○石原委員  それは、市町村がやるところはやっているし、やっていないところは今やっていないわけですよね。
○上原課長  ということは法律で義務付けされたよということの認識ということですね。
○石原委員  はい、基本法できてますから。これからそういう通達が出てくるんじゃないかなということ、そこらへんちょっと調べて、ぜひ連携を。観光計画基本法というのは、今回のツーリズムの中で非常に大きいし、与座さんが九州・沖縄のツーリズムというのは非常に魅力があるとおっしゃったんですけれども、日本ツーリズム協会の事務局長と、何年か前にお話したときに、北海道と九州の阿蘇と、沖縄はもう日本の中で一番それぞれの特性があるということで、私は沖縄のツーリズムというのはさっき言ったみたいに、全国からも先進事例として注目されていると思うんですよ。そういう特異性というのか、地の利がありますので、そこらへんを今回村づくり計画課から、ツーリズムの考え方をしっかり整理して、観光第1次、第2次、第3次産業を地域活性にどうするかというのは、今の県の中で、私もそれをヒアリングしたり、一生懸命やったことがあるんですけど、そういう人材育成を絡めてコーディネーターしないと、今3つの部でやっていたら、地域は混乱しますよという提案を何回も私もNPOでさせていただいたんですけど、なかなかこの縦割りの中で難しいんですね。だから何かそういう今までの切り口がないかなというので、私もずっとそういう情報収集していたものですから、今回これがそういう話し合いの切り口になれば、地域の方がすごく助かると思うんですよ。
○崎山会長  根間さん、どうですか。
○根間班長  今正直言って、どこから切り口にしようかなと、いろんな問題、課題があります。そういう中で、先ほどもご説明したように、地域に即したいわゆる地域活性化はいったい何なのかというふうな視点から考えるのであれば、今1次産業、2次産業、3次産業、掛け合わせていわゆる6次産業(造語)のお話がございますけど、地域というエリアで考えるのであれば、それはみんな一緒なんですよね。そういう視点からものをとらえるのであれば、我々は農村地域、山村地域、漁村地域がそれだけ生き生きとして活性化して、県民の所得向上につながり、豊かな生活につながればいい話ですから、そういう視点から農村地域というのを、あるいは漁村地域というのを、山村地域というのを盛り立てていく。もっと都市の皆さんも、あるいは他府県の皆さんも、そこに注目が集まるような材料というんでしょうか、資源を、サービスをどう提供しているかというそのへんにいろんな課題があって、どこからスタートしたほうがいいのかというのがまだまだ見えない部分があります。
 それを、今の委員会の皆さん、あるいはいろんな情報を集めてどこからやっていくべきかなと。できたら、やれる方向からやっていきたいなと。完全にすべての構想が、あるいは何もかも準備しないとスタートができないんじゃなくて、歩きながら考えられるのは歩きながら組み立てていく、そういう手法をさせていただきたいなと思っております。だから、そういう部分では、とにかく今先ほど言ったように、九州と沖縄と北海道がいわゆる3品セットで非常に注目されているというボーダーレスの社会でもあるわけですから、どんどんどんどん国内だけでなくて国外にも、ただそのためにはめちゃくちゃにされたら困るから、お互いがちゃんとルールづくりして、こういう地域にはこうだ、ああいう地域にはああだと、自分たちが主体的になってやらないと、ほかからすぐお客さんは、自由放題に動かせると困りますよね。やはり県民に金が落ちるように、そしてこっちが豊かになるようにしないと、何のためにかということになるわけですから、その辺の話を十分論議して進めていきたいなと。
○崎山会長  観光という立場から、与座さんどうですか。
○与座委員  今の沖縄の観光ブームという考え方の切り口から入っていくとわかりやすいと思うんですけども、「ちゅらさん」とかマスコミに乗っかって沖縄がいろんな形で紹介されるようになって、たくさんお客様がいらっしゃるようになった。その一環で修学旅行で、まずは平和教育から始まって、平和学習から始まって、その自然を見ることになって、次に体験型に移ってきたときに、我々沖縄県の中の、ここにいらっしゃる皆さんも含めて、まったく受け皿がなかったはずなんです。外のほうからのニーズが先に来ているんですね。「沖縄にこういうのがあるじゃない。これ行ってみようよ」。これが修学旅行の体験型素材の一環として、それぞれが芽を出していったという実情があるので、受け入れなさっている側も、それからそこの市町村の人たちも、ノウハウが全くないままここ何年かが経ってしまっている。それで、先ほど値段の話もされていましたけど、それも大手の旅行会社のほうから、例えばいくらでやりなさいと、いくらでやってほしいといった、いわゆる言い値で動いてきているはずなんですね。ですから、そういったものが市町村レベルでも対応できない状況になっているので、僕は県がこれを立ち上げてくれるという発想を持っていただいたことは大変ありがたいと思います。これは、北海道にもない話のはずですし、同レベルではないはずなんですね。北海道の中でも、市町村レベルとかNPOレベルのはずなんです。だから、僕は沖縄のこの先進事例というのは、大事に育てていかなければいけないなと思いますし、大手の旅行会社さんの商魂といいますか、そこに乗ることなく、沖縄は沖縄なりのルールというのをしっかりつくっていくべきだというふうに考えています。以上です。
○崎山会長  県は今、1,000万観光客目標に掲げていますけど、その数字が本当に私たちの幸せにつながるかどうかは、ちょっといろいろと考えが分かれるところもあるんでしょうけれども。どう受け入れるかという発想からいくと、さっき言った観光なのか、ツーリズムなのか、あるいは農水産業の第1次産業なのか。どこから攻めるかとなると、大事なこれグランドデザインにもつながりますよね。どう提案するかによって、やはりつながっていくのか。あるいはまた従来どおり、ある意味で、立ち上げたけれども突き破ることができない壁があったのか。それはやっぱり、特に現場で本当に頑張っていらっしゃる方が、個々の情熱だけに頼らないで、それがやっぱり次へとつながるような仕組みはどうしても必要だと思うんですけれども。
 根間さんのほうから、事務局のほうからは、今後のこの協会の設立に向けても、非常にイメージを持っていらっしゃるというお話もありますけれども、そこらへんを事務局として根間さんから皆さんにお話ししていただけますか。
○根間班長  先ほど、今後の計画ということで、ちょこっと出してしまったんですけど、どうあるかということなんですけれども。
 今さっき、与座さんからもお話があったように、外部から押されて物を対応している。本当に県民の、大きく言えば県民ですね、県民の主体性がどうもできない部分があるわけです。それが1点です。
 沖縄県にしかできないグリーン・ツーリズムが何か探せないかなと。まず、そういう部分からスタートするんであれば、やはり長く行動する、そして儲かる。地域が活性化していくという、こううまく循環するようなシステムにしていくためには、どうしても県主導では長く保ちきれないんじゃないかなと思うんです。いつも行政がおろして、何々といううふうになって、アドバルーンを上げて、それでやったという、こういう感じにはしたくない。したがって、関係者が主体となったような、本当に自主的に立って歩けるような組織ができないかなということを、一応考えていますので、このメンバーの中から、準備委員会みたいなものを立ち上げて、そこで十分論議しながら、どういうふうなフレームでつくって、どういうふうな運営をして、どういう組織でやったほうがいいかなということを、どんどん論議して、立てていきたいなと。
ただ、できたら、県は受け身というか、県がこうしなさいということではなくて、みんなで形作っていくようなことをしていきたいなというふうに考えておりますので、今こういうふうにしたい、ああいうふうにしたいということではなくて、みんなで形作っていきたいという、まずは基本的な方針を、簡単に言えば、本当に動くような、受け入れ体制もバッチリ、何もかもバッチリとできるような、わかりやすく言えば、観光協会みたいな受入体制が整理できるようなものを現在我々は意識しているんですけど、必ずしもそうなるかどうかは別として、そういう実際現場の中で機能するような組織にもっていきたいと。
それも、できたら、県は支援者としての役割を果たしていく、行政としての役割を果たしていく。実際は、現場の皆さんをどういうふうな形で支援していけるかというものの考え方をもっていますけれども、必ずしもそういう中で動くかどうかは別にして、この準備委員会をできるだけ早く立ち上げて、この構想と並行してまとめていきたいなと。できたら、時期をまた限定すると問題があるので、できるだけスピードを上げながらきちんと整理していくような対策をとっていきたいなと。
 まず、現場で実践している方々に確認して、今度また行かなければいけないのは、こういう組織が本当に必要かどうかという分も含めて、現地とまた膝を交えて課題を吸収し、方向性を定めていきたいなと考えておりますので、ぜひ引き続きご協力を賜りたいなというふうに考えております。
○崎山会長  皆さん、どうですか、こういう受け入れになるような、あるいは今お話があった、こういう協会みたいなものが、主体的に県に発信していくための組織が必要なのかどうかというふうなことが、お話ありましたが、どうなんですか。
宮城委員○宮城委員  これは、これだけの論議がされてきたわけですから、さらに今、論議を深めていこうという最中ですので、私は立派なものができ上がってくると思うんです。その話し合っていく段階で、そういうふうな準備会、そういったものが立ち上がって、1つの見えてきた段階で、こういうものが自ずから出てくると思うです。やってみようじゃないかと、こういうような機運をつくっていくのが大事じゃないかなと、こう思います。
○花谷委員  実は、私たち八重山グリーン・ツーリズム研究会は、きのう一昨日と宮古島へ行って来て、津嘉山荘に泊まってきたんです。宮古ではどんなことをしているのと思って、行って体験もしてきたんですけれども、私たちが自分たちでやっているもの、宮古の人たちがやっていることを比べながら、意見交換もしてきたんです。そして、何が一番困っているって言ったら、時間設定が、はいもう時間、3時間きました終わりです、どうぞお引き取りくださいということが言えないというんです。みんながこれだけ楽しんでやっているのに、業者のように、はいもう時間ですよということが言えないけど、あなたたちはどうやっているってまた逆に聞かれたりして、農家の人というのはそういう接客業をやってきた人たち花谷委員じゃないわけですから、そうやって人を受け入れて、喜んでいる顔を見ると、もうそれだけで、人情でやってしまって、料金設定も格安になってしまって、時間もオーバーしても帰ってと言えないというのがあって、料金設定、時間設定なんかも、自分たちでは分からない部分がいっぱいあるので、観光業者の方とか行政の方とか、いろいろな立場の人たちがこうやっていろいろ言ってくれることで私たちも成長してやっていけるんじゃないかなと思って、ですから、こういう会議はすごく意義あるものだと思っています。
○山城(隆則)委員  今の話ですね、うちのほうも全く同じです。ニンジンの収穫例に入れるんだけども、ニンジン収穫のお金回収は農家がやると取れないよ、多分。取れない可能性がある。しかし、農協がやるととれる。このへん農家の皆さん、そのへんがあるのね。そのへんやっぱりあると思いますよ。サービス旺盛で。持って行け持って行け、食べよ食べよ。本当にそうなんです。
○崎山会長  そうなりますよ。我々子供たちがかわいく笑顔見せたら、お金をくれとは言わなくなる。
○山城(隆則)委員  農協職員として、1つのビジネスとして考えて、農家に所得をあげるという考えがあるものだから、ピシャッと切ることができる。それは、あるいは事務局と話して、その設定しようねっていう、時間の調整すべてうちがやっているからできるんだろうけど、農家さんがやるとできない。絶対できないです。
○山城(栄子)委員  だから分業が必要なんです。だけど農家さんは、少しサービスしませんと…。
○山城(隆則)委員  悪いことじゃないんだけど…
○山城(栄子)委員  食べ方も料理の仕方も教えないと、私なんか…
○山城(隆則)委員  悪いとは言ってないよ、いいことなんだけども、それはどこかが仕切りとれないとやっぱり…。
○山城(栄子)委員  だから本当に金にならないねって思うときありますよ。ですけど、お客さんが、ああおいしかったよって喜ぶ姿をまた次の週にいらしたときに見せてくれるのがまたうれしいんです。また励みになります。
○花谷委員  都会は格好よくてすばらしいところという、農村は田舎で格好悪いというところに、今、都会から農村へという流れができてきて、そういうところから農村にいろんなものを求めてやってきてくれる人の顔を見ると、それが商売的なことでできなくなるんです。
○崎山会長  そこが強みであり、弱みですね、ある意味で。本当に現実としては。
山城(栄子)委員○山城(栄子)委員  1週間分野菜をまとめて買いに首里からいらっしゃる方もいらっしゃるんです。ですから、こういう方に、花を切ってサービスしたり、お店の前に咲いている花を褒めてくださるから、これをまた切って、どうぞ生けてくださいって言ってまた持たせてあげて。お金にしたら幾らになるかなと思っているんです。
○崎山会長  神谷さんのところも同じですよ。おいしかったよと言ったらパンも差し上げるし、花も持って行ってもらうしという形で。
 ただ、これはやっぱり皆さんのこれからじゃあ次の世代が、そんなことを継承してくれるかというと、皆さん過渡期だと思うんです。皆さん頑張ったり、人の笑顔がうれしかったりするけれども、実際はそれで生活が成り立たなかったら、次のなり手が来るかという問題になってきますでしょう。後継者の人材をつくるということはとても大きな問題ですよね。そういう意味では、石原さんなんかNPOでいろいろ人材づくり、それからコーディネーターも、人づくりのための組織の人づくりもやっていらっしゃって、全体でこれ言えることだと思うんですけど。いいアドバイスがあったら、ぜひ聞かせていただけないかなと。
○石原委員  きょう、花谷さんの発言というのは、私も現場にいて全く一緒です。
 やっぱり、現場で実際にコーディネート演習しないと、知識いっぱいやっても、コーディネーターは現場の演習でどんどんどんどんやりながら培っていくんです。ですから、私たちはコーディネーター人材育成なんですけど、人材育成ではお金とれないんです。うちは補助金ゼロで13年やってきていますから。そうすると何で収入得るかというと、調査にしか,調査とか計画にしか官や公は出さないんです。ですから、調査と計画という名目でいただいて、現場に行って、調査のお金で人材育成したりネットワークづくりしているんです。だから、粟国のものも調査費用でいただいて、実際は人材育成みたいなワークショップをしたり、漁業組合の方集めてやると、ワークショップやると、みんな生き生きして、組合の役員の方が、3時間行ってお酒飲まずに自分たちの将来ビジョンを語っているんです。そして、その中から組織入れてきて、研究会ができて、次、物づくりをトビウオでやろうというふうなことで、建物までつくると。それはやっぱり、現場でやらないとだめなんです。この方々はいくらいろんな人材育成して、金どんどん今つぎ込まれています。でも、難しいことを言ってやっても、現実にこれを応用しきれないんです。
 ですから、結果的にそういう人材育成のお金流れても、実際行く人は、行政の職員が行って、現場の職員はどんどん取り残されるから、今、花谷さんがおっしゃったように、現場でやらなければだめなんです。現場でそういうことをやる人を、そういうことのできる人を呼んで、そこにちゃんと行政が支援する仕組みだったら、我々のNPOも行きますよ。ですけど、私たちそういう場がないものですから、実際にはそういうコンサルタントのようなことをしながら、ネットワークづくりとか人材育成をやっているんですけど。難しいですね、今のシステムでは。
崎山会長○崎山会長  だから、今、話聞いて、沖縄のこのグリーン・ツーリズムをやるのに、東京へ行って沖縄を知らない人から、そのノウハウを学んで、しかもまた、沖縄でも八重山、宮古、それぞれ地域が違いますよね。だからやっぱり地域でしっかりと養成して、そこで資格を与えるようにしないと、その負担が皆さんにかかっていくようなやり方はおかしいと思いますよね。
 何よりも石原さんがやっている人材づくりのために、ほとんどボランティアでしなければいけないというのは、本来おかしいですよね。これはコストが本当は発生しているんです。これは知的な財産ですよね、言ってみれば。石原さんがもっているこの知的な財産でノウハウを伝える。伝えたことによって触発されて目覚めて、意識が目覚めていく。このことが人材を育てていくことになるのに、そこには投与されない。調査というこの、これができたら箱物と同じで、費用が出るというのは、なかなか沖縄の沖縄らしい人材づくりが、なかなかうまく機能していかない面もあるのかなと思いますね。
 できたら、このまちと村の交流促進というのは、ある意味で人の発見だったり、それから自分自身の地域の発見だったり、それからやりがいを求める、目標が見えた、目標というのはやっぱり目標値も含めて設定できた、そこに喜びがあるとか、反省がある、振り返ってやり直すとか、そういうふうなものが何か確認できる。個人だったらなかなか勇気と自信をもてないけれども、それがつながっていることで促進していけるようになるといいなと思うんです。
 ですから、お題目だけ唱えるのではなくて、今言った、きょうはやっぱり具体的に出てきた、やっぱりすぐに解決できる問題、ちょっと提起されたのが幾つかあると思いますので、それぜひ事務局のほうには聞いていただきたいなと思いますね。
 あと、最後に一言ずつ、皆さんこの機会に、私にではなく県のほうに、ぜひ言いたいこと含めて、ぜひ、花谷さんから。

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