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5.議  事
 第2号議案 沖縄県まちと村交流促進構想(粗案)について

○根間班長  では、2号議案なんですけど、まず、交流体験のほうを説明してから、構想を皆さん、先だって個別に送付してございますので、概要の方で説明していきたいなと考えております。
 まず、6ページの構想の体系をご覧になっていただきたいと思います。
 沖縄県まちと村交流促進構想は、法的に、法律や規約との絡みで、どういうふうに位置づけられているかということなんですけれども、まず、沖縄振興特別措置法というのがございますが、その中に沖縄振興計画というのがありまして、その前に、平成14年に閣議決定された経済財政運営と構造改革に関する方針というのが2002年というのができておりまして、その中で「都市と農山漁村の共生・対流を推進する」というふうなことが位置づけられて、この年の9月に関係各省の副大臣でプロジェクトチームを結成して、都市と農村漁村の共生対流に関するプロジェクトというようなチームができております。
 これを受けて、平成17年には都市と農村の共生・対流をより一層促進しようということで、こういうのができておりまして、沖縄県内においては、平成18年の8月に総合事務局が主体となって、「都市と農山漁村の共生・対流推進連絡会議」というのを立ち上げております。これのメンバーの構成は、沖縄県の我々農林水産部の関係課と、それから観光、それから薬務衛生課、それと土木建築、こういうものたちの連絡会議になっています。現在、第2回まで開いて、主に民宿を対象にして論議を進めております。

 戻りまして、一番上の大きな括弧のほうで、じゃあ沖縄振興計画の中でどういうふうに位置づけるかという話を申し上げますと、自立経済の構築に向けての産業の振興という中で、環境共生型社会と高度情報通信社会の形成、都市と農山漁村の総合整備。その中で、多面的機能を生かした農山漁村の振興というのが明確にされて、その取り組みの中で、グリーン・ツーリズム、森林ツーリズム、ブルー・ツーリズムを促進する。中身においては、体験・滞在型交流の整備を図る。
 先ほど、人の育成というのがございましたけれども、コーディネーター、インストラクターの人材育成、そういった活動メニューの開発、あるいは多様化、そういった情報発信をするということが明確にされております。
 矢印の右手のほうをご覧になっていただきたいと思います。そこで第2次沖縄農林水産振興計画の中でも、施策の展開の中で、多面的機能を生かした農山漁村の振興というのがあって、その中でもグリーン・ツーリズム、ブルー・ツーリズム、森林ツーリズム、そういうのを総合的に取り組みますよというふうなことが謳われております。
 今年また、沖縄県森林ツーリズム構想という中にも、エコやグリーン、ブルーとの連携を図りながら、森林ツーリズムを推進していくというふうに。
 そして、左手のほうの第2次沖縄県の観光振興計画の中にも、そういうグリーン・ツーリズムとの、あるいはブルー・ツーリズム、森林ツーリズムとの連携を図っていこうというふうなことで明記されております。そういうものを、みんな関係しながら、そして農村・漁村・山村地域の交流をどういうふうにして推進していくかというのが我々のまちと村交流促進班の役割。それを推進するためのいわゆる理念というか土台、ものの考え方というのを、きょうの交流構想というふうなことに位置づけております。
 構想の体系は以上にして、次は構想の概要のほうを説明していきたいと思います。
 先ほど申し上げたように、時代の色々な背景があって、こういうまちと村の交流、あるいは対流・共生ということが進められていますけれども、その背景の中では、やはり農村・山村・漁村もっともっと元気にならなければならんということ等と、今度は都市の人たちも人口の増加、そして逆に田舎の方は人口が減少していっていると、そういう中で色んな地域の自然や景観、文化を、やはり地域の資源として生かしていく、こういうことこそ今の時代にあった、あるいは今からの時代のひとつの地域の財産になるということを踏まえて農林水産ツーリズムと。ちょっと造語ですけれども、グリーン・ツーリズム、ブルー・ツーリズム、森林ツーリズムといちいち3つ言っていたら非常に言いにくいので、農林水産ツーリズムというひと言で言わせていただければなと思いますので、あまり世にまだ出ていない言葉で恐縮ですけれども、ご了承お願いしたいと思います。
 では、現状を申し上げますと、先ほどからご説明していますように、平成14年度にまちと村交流促進班を策定して、その中で15年度には計画を策定し、17年度には「第2次沖縄県まちと村交流促進計画」を策定して、これまで5地区で研究会を立ち上げ、北部、中部、南部、宮古、八重山のほうで122名の人たちが活動しております。
 先ほども説明したように、民宿は11軒、それと直売所が64軒でしたか、そういうことになっております。
 森林ツーリズムは、18年度から構想を策定して、今の、主にセラピーとか森林の持っている機能を十分に発揮して、国民の健康や憩いの場といいましょうか、そういうものに森林ツーリズムを展開していく。それによって、今の山村地域がまた豊かになればなというふうに考えております。
 では、ブルー・ツーリズムに関しては、まだまだ我々も実態というのを十分捉えてございません。そういうことで、今から色々と勉強しながら、どう展開していけばいいかと。沖縄県というのは、正直言って陸よりも海のほうが広うございまして、非常に海は大きな財産じゃないかなと。今後の展開の中で、大きな力となっていただけるんじゃないかなと、大変期待しておりますので、今後どんどん積極的に皆さんのご意見を拝聴しながら進めてまいりたいなと思います。
 現状、課題を何点か挙げてありますけれども、基本的なものだけ申し上げますと、特に資金面、民宿、民泊をやる場合の改築面での資金面の心配をされているのと、今度、どう運営すればいいかというマネージメントの部分というのを非常に必要としていると。それと、今、経過の中でも説明申し上げましたけど、各々でやっておりまして、なかなか情報のネットワーク、人材のネットワークができてない等々が課題としてあります。そういうのを高めるために、今からやはり認知度を向上させるとか、インストラクターの育成とか、要するに人材育成にも重点を置きながら、含めて地域の観光、自然景観、文化、そういう地域の資源を大事にしながら進める必要があるのではないかなと、そういう課題というのも現場から私どもが聞き取りで聴取したものでございますので、そのほかにももっとあるんじゃないかなと思いますので、その辺でもご意見を賜れればなというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 では、右手のほうにいって、基本方針というのがございます。先ほどから申し上げている3本柱というのがありまして、人づくり、物づくり、組織づくり、この3本の柱をぴしっと揃えるためには、先ほど申し上げた農林水産ツーリズム、これを展開するためには、3つの土台をしっかりしておいて進めたいなと。そうすることによって、いろいろとお互いの相乗効果、ネットワークがとれていくのではないかなと考えております。
 施策の展開の中で、先ほどの課題を踏まえて、施策をどういうふうに展開していくかということになるんですけれども、まず受入態勢を整備する必要があるんじゃないかと。多様な人材育成、この人材育成というのは実践者も含めた、指導者も含めた、いろんな人材面での育成。特に実践者での人材育成を、そこでは重点的に進める必要があるのではないかなと考えております。
 そして、広報活動ですね、地域のステータスを高めるためには、どんどん地域を売り出すための広報活動は必要ではないかなと考えております。
 それで、役割分担なんですけれども、これはお互いに役割を持ちながらでも、スクラムを組んでやらないといかんということで、矢印をいろいろ縦横に結んでございます。
 まずは、県の役割として、促進会、それから組織育成、また場合によっては補助金の手当て、そういうのを下の市町村、出荷団体、観光産業、それからその他の関係ということで、そういう方々と連絡したり、色々また協力を得て推進させていただければなと考えております。
 それで、実際に皆さん方には、本当にそういう方針に基づいて魅力あるメニューをつくり、そうして現場からの生の情報を発信してもらいたい。また、地域での特産物の開発や色んなものがあると思います。それと、特に受け入れ環境の整備というものには、皆さんもっともっと力を入れていく、そして課題としても挙がっておりますので、そのへんの受入態勢を強化していく必要があると考えております。
 そういう諸々の連携と、そして実践者の方々の要望に応えて、では地域においてどういうのが期待できるか、想定されるかということで、何点か下に書いてございます。経営の多角化、経営安定というふうになっておりますけれども、少なくとも我々が考えているのは、農業、漁業それから林業、そういうものを軸にして、特産物のいろいろなものもそれに支援体制というんでしょうか、ジョイントしていく形で、あくまでも業の方を軸として農村漁村を振興していくという狙いがございます。そういう意味で経営の安定、それとどうしても所得の向上と就業機会の確保、担い手の育成、そういう面を多くは期待しております。
 もちろん、今農村はどんどん、どんどん人口が減っていっているので、そのへんの対策というのも併せて、就業機会が向上し、地域が活性化していったら、その辺の波及効果というんですかその辺も多く出てくるんじゃないかなと期待しております。以上でございます。

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