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6.意見交換(5)

○石原委員  私も、この6年間、離島の調査行って、今、粟国のほうにかかわっているんです。粟国を半年間ずっと通って、過去6年前にも資源調査で、県の依頼でやったことあるんですけど。きょうは農業改良普及センターの方がいらしているから、ぜひ私はその感じたことを申し上げたいんですけど。
 その地域で農漁村生活研究会というのがありますね。だけど、農漁村生活研究会やっている人たちは、農業をやったりあるいは漁業をしたりして、そして、実際にはそれが第1次産業ですよね。ところが農漁村生活研究会で加工してつくって、物づくりで第2次産業して、最近それを観光でということで、第3次産業で。もう実際には、地域行くと、1人の方が第1次、第2次、第3次産業やっているから、大変なんです。
 そこら辺のところで、今日のこの計画というのは、この農林水産部のまちですから、やっぱり基本的には第1次産業の活性というところが建前というか、基軸ないといけないですよね。その中で、実際には物づくりして、観光と結びつけないと、物が売れないわけです。前は離島フェアに出すだけでしたけど、今度は離島フェアから地域に引き込もうとか、そして自分たちも地域活性をしながら、地域を環境保全していこうということで、そういう皆さん、地域の人たちも感じているから、もう儲からなくてもみんな一生懸命なさるんです。涙ぐましいほど一生懸命なんです。石原委員
 問題は、物づくりをやっているところが、農業改良普及センターの方々がとっても一生懸命やってくださっているから、それに支えられて女性たちが物づくりをやって、粟国のほうも、それで浜美江さんが、私が行ったときに、いろいろ新聞に書いてくれたり、全国雑誌に書いてくれたりしたんで、今活気づいているんですけど。ところが、中で、漁業と結びつかないんです。そうすると、漁業のほうと農業のほうと、うまくコーディネートするところがないんです。それで反目している、反目しているというのはちょっと言い過ぎなんですけど、うまくいかないです。
 それで、そういうことがわかりましたので、半年間ずっと通って、そして、漁業のほうにずっと夜、役員の方々、毎回行くたびに集まって、夜はもうこれは非公式の会議という形で一緒にお酒飲んで、ずっとやって、やっと今、両方がつながり始めたんです。
 粟国のほうは、羊羹とかモチキビである程度全国発信もできるようになりましたので、漁業のほうは別に料理研究会を起こすことになったんです。そこは漁業組合長が研究会を引き受けることになって、これは後ろでいろいろあって、なかなかくっつかないんです。今、私が行ってコーディネートするんですけど、島の人たちでこれをやろうとすると、お互いの立場があるから、難しいんです。ところが、普及所の人がそこまで行ってコーディネートというのは、多分業務上、それはなかなか範疇外だから難しいだろうなと思うんです。
 ですから、結局、私たちは、たまたまそれを受けたのがNPOだったものですから、本来調査だけすればよかったんですけど、私たち調査しないで、ネットワークづくりとか、そのコーディネートまでやるんです、その調査の中で。実際、仕組みづくりまで半年間かかってやっとできたんです。
 あそこは今、港の前に魚を加工して売るところから始めようというところで、島の人たちが生の魚食べれないという切実な課題がいっぱい出てきたんです。だから今、漁業組合が自腹切って、あそこで魚を売る建物を今月からもうやっているんです。
 それで、やっぱり行って思ったことは、普及センターの役割ですね、そこに物をつくったりツーリズムの要素まで出てきますから、そこを今までの業務形態、今までの組織の中で、どうも現場とだんだん合わない部分が出てきているんじゃないかと思うんです。
 普及センターの方々に、離島のいろんな方々ものすごく感謝しています。
ですけど、実態がだんだん合わなくなってくるので、県の中にこの計画つくるときに、やっぱり農林水産のほうにそれやるんであれば、ツーリズムという担当をつけるか、やっぱりツーリズムということで窓口をやっておかないと、今度この計画、観光との関係ありますよね。観光のほうは今、西海岸は都市開発で、都市型リゾートということで今やっていますので。でも、観光に来る方は、都市も満喫したいわけです。最初から都市はとかということはないと思うんです。
さっきおっしゃったみたいに多様化していますから、両方味わいたいわけです。そうすると、どうしてもこのツーリズムというところの、伝統とか環境保全というところに重きを置きながら、第1次産業をきちっと興しながら、ツーリズムやるという、そこのきちっとコンセプトをもって農林水産部がやるんであれば、そこの普及センターをどう位置づけするかとか。あるいは、観光のところは全部ひっくるめて、ツーリズム、都市型も全部やりますので、そこのところとのどう内部でやるかというのが、やっていかないと、やっぱり今、一生懸命地域で第1次から第3次産業まで、本当に女性たちが背負いながらやっているということを、私この6年間ずっと見てきました。
 だから、ぜひここのところを今回の計画づくりの中で、ぜひ県の中で議論をしていただきたい。そして、現場の人が、本当にこれサポートできるような、この計画であってほしいなって、つくづくきょうはお話し伺って改めて思いました。よろしくお願いします。
○崎山会長  本当に現場を支えているのが沖縄の女性たちですよね。寝る間も惜しんでね。よりおいしいものをあげたいとか、よりいい思いをしてもらいたいという思いで。しかも、継承したいと思っても、仲間を増やしたいと思っても、なかなかハンディがあって、本当に送り出すものがとても大変な負担がかかるわけです。やっぱり、本当の意味で、これからのあと、後半の後継者の問題にも、人材の育成にもつながっていきますけれども、とても大事な部分じゃないかなと思います。
 糸満のほうの山城さんは、さっきニンジンのお話ししていらっしゃいましたけれども、各それぞれの実践を聞いて、また参考になることもあったかと思いますが、どうですか。
山城(隆則)委員○山城(隆則)委員  非常参考になることあるんですけど。例えば、私は農協職員としての中で、ファーマーズマーケット、農産物直売所、その中でその会員の皆さんのものをどう売るかという想定で、ニンジン掘りとか、ジャガイモの植えこみから収穫までのこういうのをやっているわけですけど。
 例えば、ニンジンなんか見ますと、農家さんのニンジンを、これだけ使うから500坪押さえようねと、押さえて、あるいは旅行業者とタイアップして、約2カ月間、月曜日から金曜日まで午前中という形で、どんどん誘致するわけですけど。それは対象としては、幼稚園とか保育園。その時分はさようなら遠足とか、そういうのがあるんです。それにターゲットを絞れば、例えば、それやってあと帰りはどこかの公園で弁当食べて帰るようなシステムづくりですね。そういう形でタイアップしています。果たしてそれで農家の皆さんが儲かっているかというのが問題なんです。この中に問題があるのが、多角化による経営の安定というのが非常に大きなところだと思うんです。
 皆さん非常に頑張って、いろんな工夫なさっているかと思うんだけど、果たしてそれが収益性につながっているのか。収益性につながれば、それは継続的に、長期的に継続できるんでしょうけれども。しかし、それが収益性がなく、あるいは難儀だけだったら、本当に腰砕けになってしまう。あとの問題、後継者の問題も含めて、非常に前が細いというか、前途が暗いというか、そういうのがちょっとあるのかなと。非常にそういう意味では、なかなか難しいかなと思っています。
 今、役所にもいい形で、タイアップという形で、まだ役所とはうまく連携とってない形で、ファーマーズの中で農家の所得をどのように向上するかという観点から、さっき言った農の体験とか、食の安全とか、食育という形で展開していますけど。しかし、皆さんがやっているのは既にすばらしいところがあるので、それをどうにか生かせないかという、今思っています。
 うちのほうで会員さんが800名いますので、その800名の中には加工の皆さん方もいます。やっぱりいいものをつくっている方もいますので、それを逆にうまく活用できないのかなという発想に今変わっていますけど。そこでどのような形で収益性を上げるのかですよね。そしたら継続になるでしょうという形をどう展開できるかですね。
 もう1つは、島野菜です。非常に島野菜というのは、県も挙げて一生懸命取り組んでいるところなんですけれども、島野菜については、沖縄は昔から使われている野菜ということで、効用は非常に優れたものがあります。これは夏場の高熱にも強い、風にもたたかれながら栽培された沖縄独特の野菜、21ぐらいあるんですが、それを今掘り起こし会というのをつくりまして、おばさんたち8名で頑張っていますけど。なかなか食べ方がわからないというのが現状です。つくっても、売れなければつくってもらえないんです。それをどう売るかということなんですが。それはやっぱり店舗内で、土曜・日曜日、2時間程度、材料持ち寄って、ドレッシングは店が出しますけど、材料は提供してもらって、ドレッシングはうちが出して、試食販売。
 やっぱり沖縄の皆さんは食べたら買います。そういうことから慣らしていって、沖縄の島野菜を売っていこうと。これはスーパーマーケットではできないところです。これはまさに直売所がやる大きな仕事だと思っていますので、そういう形でどうにかできないか。それを含めて、この農業者の所得の向上を図れないのかという形ですね。
 非常に若い方は、今まで宣伝された野菜、メジャーな野菜しか食べないんで、それは食べやすいからです。やっぱり島野菜というのはなかなか食べにくいところがある。1回アク抜きしないといけないとかとか。いろんな非常な条件があったりするので、それをどうおいしく食べるかというのも含めて、今、取り組んでいるところです。でも、売れたらつくってくれます。どう売るかという話。それについては、県のほうも農政のほういろいろと頑張ってもらって、チラシつくったり、パンフレットつくったり、写真写したりして頑張っているところですけどね。こういうすべての絡みでやっていきたいなと思っていますけどね。大きな枠の中で解決できないのか、という形で思っていますね。
○崎山会長  島野菜では、どんなものが代表的ですか。
○山城(隆則)委員  今だったら、ハンダマというのがよく出てます。それから、ンスナバー、大きな扇みたいな葉っぱがありますよね。あれ、食べたらおいしいんだけど、なかなか食べ方がわからない。アクが多いからね。あれ、便通にいいですよ。
○崎山会長  沖縄自体が今は対肥満対策は切実な問題ですね。観光にも、これつながっていますのでね。そういう意味では、島野菜の復活はとても大きいと思うんですよ。
○山城(隆則)委員  大きいでしょうね。しかし、売れなければつくってもらえないんですよ。これが問題。どう売るかという話ですよね。
山城(栄子)委員○山城(栄子)委員  私の今農産物直売ゆいゆう市では、赤いほうれん草というのを今年初めてつくってみたんですね。サラダほうれん草という赤茎の。そして、本土からの沖縄に住んでいらっしゃる奥さんが3名ほどいらして、「これは私初めてつくったんだけど、試食してみて」と言って、3名に分けてあげたんですよ。「これ生で食べるほうれん草だから」と。これに別の野菜もくっつけてですね、サラダ菜とかプチトマトも一緒に差し上げましたら、翌週は「おいしかったから、ぜひこれください」と電話がきたんですよ。ですから、食べ方も指導して、そしてとれたての新鮮さがあって、無農薬でということで、こちらが宣伝するとやはり応えてくれるなということを感じました。
 ですから、いかにお客さんが求めている商品をつくって、そして健康的なものをつくるかということが、農業している人に求められていることだなと思いました。
 そして、山城さんにお聞きしたいんですけれども、近々中部でファーマーズが、11月にオープンの予定でございますが、朝7時ですか、バーコードと11時と3時ですか。会員さんはいかがですか。何時頃が一番多いですか。出荷時期の時間帯です。
○山城(隆則)委員  店は9時からオープンしますので、搬入は7時から。もう6時半ぐらい出す準備して待っています。だから、職員は遅刻したらメーゴーサー(げんこつ)ですよね。そういう状態。
○津嘉山委員  宮古のピーアール。25日、日曜日ですよね。私たち17人起業グループが、そのファーマーズじゃないけど、みんな登録したんです。登録して、そこで試食販売。みんな登録した商品を試食販売して、ピーアールして売ろうということで、みんなが登録して紫の帽子をかぶって、きれいな帽子をかぶって、みんな若くなってやったんですね。
○崎山会長  どこでですか。
津嘉山委員○津嘉山委員  あたらす市です。あたらす市のとてもいい、私たちお料理教室がありまして、今度はトウガンの日だからトウガンの料理をつくってくれ、それでトウガンの料理をつくると新聞に載せて貼ってくれるんですね。メニューを全部書いて、分量も全部書いて、それがとてもまた好評。それで来月、再来月は、ニガウリの日だそうです。またニガウリの日だから、ニガウリ料理をみんなつくってくれということで、8品ぐらいつくるんですね。それを新聞に載せてもらって貼ってもらえるんですね。そういうところでも活気をみせて、現金は入らなかったんですけど、振込みがたんと来月はあるんじゃないかなと思うんですけれども。いいアイデアだなということで、今まで会員に入らなかった皆さんが全員会員になって、1人で大体5品から6品特産品を持っていますので、全員のお母さんたちが揃って販売できた。そして、今まではつくることにだけに夢中になっていたんですけど、初めてちゃんと横断幕もできたんです。25日を記念にして。そこまで進歩したなということで、大喜びでした。ありがとうございました。
○崎山会長 いつも、前向きな千代さん、本当にいつも教えられます。
 せっかくですので、もう1回、この今回の県の出した「まちと村交流促進会」ということで、一応県の構想案を皆さん学んできたところですけど、改めてそれぞれの立場から、県のほうに、やはりこの部分はこうやって取り組んでほしいというふうな要望を含めて、ちょっと伺った後でまた根間さんに少しお話を伺いたいと思うんですけれども、どうですか、何かありませんか。
○石原委員  ことしの1月から観光基本法を国がつくって、各都道府県、市町村で観光計画をつくるようにということで出てきましたですよね。それで、私はこの計画を市町村とやはり地域の皆さんとネットしないと今の話はなかなか解決しないと思うんです。そうすると、このツーリズムというところに持っていくのが、農業というところに持っていくか、ツーリズムというのは第3次産業ですから、ツーリズムでも第3次と第2次と第1次をリンクできるのがツーリズムのいいところだと思うんですけど、ではそういうときに、これをどこの窓口に持ってくるかで、また機能するかどうか、大いに変わってくると思うので、多分、観光基本法が国にできて、基本法でもう各市町村で多分つくっていくと思うんですよね。各市町村は実情に合わせてつくれということで指針が出ましたので、それで私はむしろこの計画は、やるときに農林水産だから農業委員会とか農業のところに持っていくと、たぶん全然ミスマッチしちゃうと思うんですね。だから、ツーリズム課というところを、ぜひ市町村にツーリズム担当を付けてもらって、そのツーリズムのほうが、1次、2次、3次を結びつけてやったら、地域の人の実態と合うんじゃないかなという気がしているんです。そしてその市町村の第1次、第2次、第3次を結びつけるツーリズム担当の人が、場合によっては農協あるいは商工会とか、いろんな市町村のそういう機関とコーディネートしていくような、そういう仕組みまで県のほうである程度整理して、この計画でやっていただけると、たぶん現場はすごく助かるんじゃないかなと、さっきそれ言おうとして忘れてました。
○根間班長  構想の2ページの中に、「地域の協力体制の構築」というのが課題として挙げられていますので、その課題の一番最後のほうに地域協力体制の構築というのがございますので、そのへんでこの課題を解決していくためにどういうシステムがいいかなということを今度どんどん、どんどん意見を伺って、内部でも議論しながら固めていきたいなあと。それは、まさに今からどう展開しようかという切り口のほうなんですよね。まず、どういうふうにやっていくかということがないと、スタートができませんので、そのへんは現場の方々の意見もしっかり聞いて、システム化できていけば必ず動くんじゃないかなと考えておりますので。
○山城(隆則)委員  よく企画のほうにありますね。
○根間班長  企画のほうで。
○石原委員  ツーリズム担当のないところは、企画のほうが一番総合的な情報できるんですかね。
○根間班長  どうなんでしょうね。

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