「沿岸域における自然環境の保全に関する指針」の概要
目 次
1.自然環境の状況 現在のページ


1.自然環境の状況

 宮古島地域周辺海域において、比較的生サンゴの被度が高く、生育が良好な海域は、水納島北方海域、多良間島南方海域・北方海域、宮古島世渡崎周辺海域・新城地先、大神島西方海域に見られる。また、面積1ha以上の藻場は15区域、干潟は8区域に分布している。
 久米島地域周辺海域において、比較的生サンゴの被度が高く、生育が良好な海域は、久米島・奥武島間に見られる。また、面積1ha以上の藻場は9区域、干潟は4区域に分布している。
 藻場、干潟、サンゴ礁の分布状況は表1に示す通りである。

  各々の地域における「すぐれた自然」の概況は以下の通りである。なお、緑色文字は「特定植物群落」、えんじ色文字は「特異な地形・地質」を表している

■下表の地域名をクリックすると、それぞれの地域へジャンプします。
(48)池間島 (49)西平安名岬 (50)福北 (51)平良 (52)伊良部島
(53)東平安名岬 (54)上地 (55)水納島 (56)多良間島 (57)久米島
(58)久米島南部 (59)久米島東部 (60)硫黄鳥島    

(48)池間島
 藻場が、池間地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布し、東海岸では沖合への発達が見られるが、生サンゴの被度は余り高くない。戻る
 
(49)西平安名岬
 藻場が、世渡崎地先、狩俣地先、大神地先、大浦湾に分布している。
 干潟が、狩俣南浜地先、島尻地先、大崎西浜地先、大浦湾湾奥に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布し、東海岸では沖合の発達が見られる。また、生サンゴの被度は、東海岸沖合では高く、特に瀬戸崎の東では高くなっている。
 島尻部落北側の入江には、宮古島で一番大きなマングローブ林が発達している(「島尻のマングローブ林」)。 戻る
 
(50)福北
 藻場が、嶺原地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は余り高くないが、吉野北側の岬付近では高くなっている。
 与那浜崎の西には、長さ約350mのビーチロックがある。
 クマザ海岸、浦底海岸、新城海岸はウミガメの産卵地である。 戻る
 
(51)平良
 藻場が、平瀬御神崎地先、高野地先、与那浜崎地先、与那覇湾に分布している。
 干潟が、西浜崎地先、上地之浜地先に分布している。
 平良湾を除き、サンゴ礁が分布するが、生サンゴの被度は余り高くない。
 西浜崎には、与那覇湾を塞ぐように伸びる、長さ約750m、最高高度5mの砂州がある。戻る
 
(52)伊良部島
 藻場が、佐和田地先、白鳥崎地先に分布している。
 干潟が、佐和田之浜地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布するが、生サンゴの被度は余り高くない。
 伊良部島と下地島の間にはマングローブ林がある。 戻る
 
(53)東平安名岬
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布するが、沖合への発達は見られず、生サンゴの被度は余り高くない。
 吉野の南海岸の海崖下、弓状に湾入した砂浜の前面には、長さ400mにおよぶビーチロックがある。吉野の南東海岸(東平安名岬の付け根)、弓状に湾入した砂浜の前面には、長さ約380mのビーチロックがある。
 吉野海岸、クバマ浜、マイバー、保良海岸はウミガメの産卵地である。戻る
 
(54)上地
 藻場が、与那覇湾、皆愛地先、来間地先に分布している。
 干潟が、与那覇西浜地先、上地之浜地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布するが、生サンゴの被度は余り高くない。戻る
 
(55)水納島
 全域にサンゴ礁が分布し、北側では沖合への発達が見られる。また、生サンゴの被度は余り高くないが、北側では一部に高い海域が見られる。 戻る
 
(56)多良間島
 藻場が、塩川地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は余り高くないが、南側沖合では高く、北側では一部に高いところが見られる。 戻る
 
(57)久米島
 藻場が、真泊地先、畳石地先、泊地先、銭田浜地先、儀間南海域、儀間地先、仲泊地先に分布している。
 干潟が、真泊西浜地先、奥武島南浜地先、銭田浜地先、マガイ浜地先に分布している。
 真泊港を除き、全域にサンゴ礁が分布しているが、北部・東部では沖合への発達は見られない。また、生サンゴの被度は余り高くないが、宇根沖合、久米島・奥武島間には高いところが見られる。
 島の北西海岸や北海岸には、完新世離水サンゴ礁原が分布し、中でも久米島空港西から具志川城跡の海岸部は長さ約 5.5kmにおよぶ離水サンゴ礁で縁取られている。西海岸の鳥島の南、離れ岩には、二重のノッチがみられ、下位のノッチは現海面の平均高潮位に位置するが、上位のノッチは現海面より約3m上に位置する離水ノッチである。 戻る
 
(58)久米島南部
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布しているが、生サンゴの被度は余り高くない。
 島尻の南には、平均海水面上約2mに位置する離水ビーチロックがある。戻る
 
(59)久米島東部
 藻場が、奥武島北地先、久米島東リーフ海域、畳石地先、儀真南海域に分布している。
 干潟が、奥武島南浜地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は余り高くないが、久米島・奥武島間は高くなっている。
 オーハ島から御神崎にかけては、全長12km、幅1〜 2.5kmのサンゴ礁上に砂が堆積してできた洲島(サンドケイ)とよばれる小島が連なっている。奥武島の南海岸には、長さ約500mのビーチロックがある。オーハ島には、大小二つのビーチロックがある。 戻る
 
(60)硫黄鳥島
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。 戻る