1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7

(名城) 皆さん、こんにちは。ご紹介にあずかりました恩納村商工会のふれあい体験学習を担当しております、名城と申します。よろしくお願い致します。
 私どものところでは、年間約2万人の受け入れを商工会側が窓口になってやっております。これを各体験ごとに振っていくと。その仕組みを皆さんに、今回はこの場を借りてご紹介したいと思います。
 まず最初に、ふれあい体験学習の運営体系、このような形でこれはネットワークのシステムなんですが、真ん中が商工会受け入れ窓口ですね。私どもがやることは、旅行業者、学校、一般観光客から予約を受けて、それを矢印のように指導者、料理でしたら商工会女性部、三線でしたら恩納村文化協会、エイサーは青年会、こういう形で全部振っていくと、指導依頼ですね。早いところで2年先まで予約が入ってきます。今やっているのは1年後の予約受付をやっていると。
 これはちょっと字が小さくて見えないんですが、お手元の資料を見たほうが一番いいかと思います。体験学習の事業経緯、まず平成7年からスタート致しまして、これはきっかけになったのは、大阪の高等学校の先生から、私ども商工会の事務所に、料理とか三線、そういった体験がやりたいと、ふれあいがしたいということで、コースを設定してやったのがきっかけで、なぜかわからないんですけど、平成8年から口コミで広がっていって、平成10年から一気に上っていったと。
 次のグラフを見たらわかると思いますが、こういう形で右肩上りに全部伸びていっています。こういう形でやっております。平成13年に同時多発テロの影響で半減しましたけれども、また翌年から持ち直している感じです。赤いやつと白い棒で分けてありますけれども、白いやつは全体の受け入れで、去年で2万685名。
 それから、鑑賞会を実施しております。エイサー鑑賞、沖縄の伝統芸能の鑑賞、地域の芸能を鑑賞させたり、この鑑賞会が意外と伸びていまして、今、年間7,000〜8,000人の方が見ています。体験自体は1万3,000〜4,000人の間ぐらいですね。各コースの体験学習をやっているのは。だから、地域の芸能にもかなり関心が高まってきているので、それを生かした地域の活性もできるんじゃないかなと、今、力を入れ始めています。
 先ほど喜友名さんからもお話がありましたが、継続事業というのはボランティアではできないとこちらも思っております。こういう形で体験料というのを設置しております。これは上からいきますと、家庭料理は最低実施が5名からで、1人材料費もすべて込みで2,800円いただきますよというふうに学校のほうに全部紹介しています。三線だと5名から1,300円、これが人数に満たない場合、3名で実施したいという場合は、最低保証5名分払ってくださいという形でやって、それを指導料として指導者に払うと。
 事務局の運営ですけど、こちらは予約を受けて指導者手配。流れとしては予約を受けて指導者手配、当日の受け入れ、こちらが請求書も全部出します。お金を取った後に、指導者にも指導料も払う。そこまではこちらがやります。あとは指導者にお任せですね。ある程度こういう形でやって、あとはこっちからはほとんど手を加えないです。手を加えてしまうと、その人のキャラクターを失ってしまうので特に手を加えないです。
 役場の補助を受けながら、ことしまではずっとやっています。これが一番行政とのかかわりですね。こちらが中間になって行政ともやりとりして、指導者ともやりとりすると。接着剤的な役割を商工会でやっているという形ですね。売上の約7割は全部指導者にいきます。こちらも村の地域活性化がメインですので、そこまで利益の追求というより、事務局、人件費等、そういったのが自分たちの分が利益として上がればいいかなと。そこまで大きな利益は考えておりません。
 これはサトウキビ収穫体験、これが一番グリーンツーリズムにつながってくるのかなと思うんですが、お金の流れを具体的に紹介したらわかりやすいと思います。どういう形でサトウキビ収穫体験をやっているかというのをお見せ致します。まず体験料金が1,300円、最低受け入れ人数が10名からとなっていますが、指導者への支払い額が1名当たり600円あげます。かける人数で、仮に40名来たら2万4,000円。2万4,000円の中で、大体40名来たら5名で指導できます。それを5名で頭割りという形になるんですけれども、これが年間を通すと、ことしのサトウキビの受け入れの人数が年間1,700名来ます。これかける600円、全部指導者にいっています。
 それと別で、一番下のほうに委託管理料というのがありますけども、基本的には今まではサトウキビ収穫で使っていた畑を利用させてくださいという形ですので、収穫している場合もある、仮に500坪でいった場合は、大体トラック2台分ぐらい。1台分は平均12万、これは計算してきましたので。大体24万の利益があがるとしたら、大体肥料費で5割ぐらい使いますね。そうなると、利益というのはほとんど出ません。でも、この体験学習の場合は、委託管理料でかける人数分200円払うので、500坪をやった場合、20万いきます。プラスアルファ600円が来るので、簡単に言えば収穫するにも倍もうけるという形ですね。だから、農家の方にも損しないような形であげていると。
 皆さんが一番心配なさるのは、やる場合に材料費とか、器材とかを買う場合はどうするのといったら、必要最小限リスクを背負わないように、こちらでサポートしてあげると。だから、搾り機とか結構高いですね。それもこちらで買って提供しますとか、行政も絡みながらやっている。こちらで借りているサトウキビの搾り機は、恩納村の農業委員会のキビ部会がありまして、そこで購入したのを、このキビ部会の会員様が体験の指導者になっていますので、それを借りて、そういう形でやっております。
 実際にサトウキビ収穫体験の流れ、これは動画がありますので見ていただきたいと思います。うちの商工会のホームページでもこういう形で動画が出てきます。リンクすると体験の風景が簡単にわかると。これが動画ですね。
(動画上映−2分)
(名城) 足早にいっていますが、続いて、最後の商工会窓口設置のメリットと今後の課題、お手元の資料を見ながら。こちらで窓口となっているのは、一番この文章にも入れてありますが、学校への信頼度がまず高いです。ある意味、商工会が窓口さんなので心配ないでしょうという形で、学校への信頼度が高いです。行政、民間、地域住民との連携が取りやすい。簡単に全然意味のわからない人が来て、まず地域住民の方に、すみません、サトウキビ収穫やってくださいといった場合に、信用性がないですよね。商工会から来ました。こういう事業をやっていますけど、ご協力してくださいといったら、ちょっと耳を傾けてくれます。そういう形で連携が取りやすいですね。
 今後の課題としまして、各コースのさらなる内容の充実。内容というのは料理だと無添加で一切添加物は使わないよとか、そういった形で昔ながらの沖縄料理というのを内容的に変えていこうなと思っています。今はやりやすいような形でやっていますけども。料金改正、実際に見ていただいた料金では、今はこちらは独立採算性を目指して、来年、再来年には独立して自立しようと考えています。商工会から窓口を外して。そういう意味では今の見ていただいている料金体系ではやっていけません。これは運営したら、また後で細かいあれがあればいいですけれども、来年度は料金改正をします。基本的に料金を上げて独立採算を目指して、今、方向性を見出しております。
 住民とのネットワークの強化、今でもネットワークはそれなりに信頼性もあって高いんですけど、それ以上のネットワークの強化を恩納村各地域ごとに全部連携を取っていこうと思っています。受け入れの拡大、今は年間2万人ですけども、あと2〜3年後には3〜5万人ぐらいを目標にしております。
 新コースの設定、簡単にいえば夏季限定の農作業体験とか、もし5月だったらドラゴンフルーツがいいよとか、2月、3月はパッションフルーツがいいですよとか、そういった形で夏季限定の農業体験とか、そういった新コースの設定を図りながら独立採算というのを目指してやっております。実際には自分たちの人件費等はどうにか賄えるかなというレベルまで来ています。来年度、再来年度に恩納村の体験学習センターというのができる予定が立っておりまして、そこをメイン会場として受け入れの拡大を図りながらやろうと考えております。
 以上が、恩納村の受け入れ事例です。ありがとうございました。
(拍 手)

(崎山) 名城さん、ありがとうございました。
 今、映っていた修学旅行生は県外なんですか。
(名城) 県外です。年間受け入れが去年で226校、ことしが推測で229校ですね。
(崎山) これは全部県外ですよね。
(名城) 県外です。
(崎山) むしろ県内の子供たちも沖縄を知りませんよね。県内の小中高生に向けてはないんですか。
(名城) 農業体験、県のネットワークみたいなのに入っているんですよ。学校からの希望があればこちらで収穫体験ができますよというのはありますけど、今、教育委員会系にまだそこまでの宣伝がいってないのかなという感じがします。県内の受け入れも、夏休み限定で子供を集めて何かやってもらうとか、そういうのも考えております。
(崎山) はい、ありがとうございました。
 むしろ沖縄の子供たちが沖縄の文化や、あるいは沖縄の現状を知らなくて、修学旅行生が県外からやってきて沖縄を学習していくということが、非常に多いような気が致しますね。今後の課題ではないでしょうか。
(崎山) それでは、本村隆信さん、先ほど宮古の野原さんからも元気なお話がありましたけれども、仕掛け人の1人でもあります本村さんから、どうぞよろしくお願い致します。

続きを読む

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7




Copyright(C) Okinawa prefecture Agricultural Planning Division. All Rights Reserved.