沖縄県福祉サービス第三者評価事業評価結果 青雲寮

ページ番号1035031  更新日 2025年9月2日

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基本情報

1.事業所名:児童養護施設 青雲寮
2.経営主体:社会福祉法人 袋中園
3.所在地:糸満市阿波根567番地
 

第三者評価結果の概要

総評

特に評価の高い点

1.性教育委員会の取り組みの中で自他の権利について学ぶ機会を作り、子どもと職員の意識向上が図られている。

性教育委員会にて、性に関する知識や自他の権利を学べるような動画の選択、また外部から専門家を招いて講演会の開催を行っている。これらの取り組みを通して、子どもが性の違いや妊娠・出産等に関して必要な知識を学ぶ機会となっている。さらに生命の尊さや自分自身が大切な存在であるという自己肯定感を育て、他者の権利についても考える動画の視聴、振り返りシートの記入までを一連の過程としている。それらにより職員は子どもが認識を変え、成長していく様子を観察することができる。職員にとっても性教育に関する新しい知識や、自他の権利に関する様々な気づきが得られる取り組みとなっている。

2.不適切な関わりについて確認する機会を増やし、子どもにとって安全で安心して生活できる、意見を表明しやすい環境づくりに努めている。

施設では子どもに対する不適切なかかわりを防止するため、職員が年5回子どもに対して聞き取りを実施している。子どもが申し出やすい状況を作るため、「子どもの権利ノート」の説明やフロアへの掲示等を行い、日頃から内容の周知に努めている。不適切な関わりが疑われる場合は施設内外の大人、子どものどちらも対象であり、申し出てきた際はできるだけ両者から聞き取りし、状況説明が行われるようにしている。誤解やすれ違い等によるトラブル防止に加え、不適切な養育・支援による権利侵害に迅速に対応し、子どもが意見を表明しやすい環境づくりに努めている。

3.新任職員へ養育・支援現場での対応力を実践・体験させる研修に取り組んでいる。

新任職員は、採用後施設長・養護主任から新任研修を受けた後、各ホームリーダーが個別的なOJTを実施している。業務に慣れた頃さらに施設長が、実際の現場で遭遇する可能性が高い場面を想定して課題を作成し「このような時どう対応すればよいか」の演習を実施して実践・体験させている。実際に現場で直面したケースもあり、貴重な体験実習の場となっている
 

改善を求められる点

1.「期待する職員像」等を明確に示し、人材育成に繋げることに期待したい。

職員の心得として、施設では服務規律等が策定され体罰の禁止や服装、あいさつ、健康等9項目からなる規律を示している。
法人として長年の実績があり中堅職員も多いことから、今後は「期待する職員像」や「階層別の職員像」を明確に示して人材育成に繋げることが期待される。また施設長が年2回職員との面談を実施しているが、その際に階層別の職員像を示しながら目標設定等を行い、職員が将来の姿を描きやすくなるように取り組むことが期待される。

2.マニュアルの内容を見直し、活用しやすいように整備することが望まれる。

各種マニュアル等が法人単位で整備されているものの、施設単位での整備がなされていないものも多い。施設単位で定められている各種ルールについても明文化されていないものが多いため、文書に記載して整備することが望まれる。また、既存のマニュアルについても記載内容が更新されないまま活用が滞っている状況があり、内容の見直しを検討した上で、実際の養育・支援で活用できるよう実態に即した内容に改めて整備していくことが望まれる。

 

第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント


 第三者評価結果には自己評価よりも高い評価をいただきました。しかし改善点や整備を求められた事項につきましては真摯に受け止め、改善、整備に取り組みたいと思います。特に支援マニュアル等の内容はアップデートが必要で、業務の多忙さを理由にしないよう整備、活用できればと思っています。
また引き続き児童の最善の利益に繋げられるように養育、支援の質の向上に努めていきたいと思っています。

評価結果の詳細

第三者評価機関

一般社団法人 沖縄県社会福祉士会

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このページに関するお問い合わせ

沖縄県 生活福祉部 福祉政策課
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