平成23年第8回議会(11月定例会)で可決された意見書・決議
意見書3件
議決年月日 | 件名 | 議決の結果 | 備考 |
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平成23年12月16日 | 私学助成の拡充に関する意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
平成23年12月16日 | 地方消費者行政に対する国の実効的支援を求める意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
平成23年12月16日 | 沖縄振興一括交付金(仮称)等の確保を求める意見書 | 原案可決 | 全会一致 |
- 私学助成の拡充に関する意見書 (PDF 169.4KB)
- 地方消費者行政に対する国の実効的支援を求める意見書 (PDF 187.7KB)
- 沖縄振興一括交付金(仮称)等の確保を求める意見書 (PDF 158.7KB)
決議1件
議決年月日 | 件名 | 議決の結果 | 備考 |
---|---|---|---|
平成23年12月2日 | 前沖縄防衛局長の不適切発言に抗議し、防衛大臣の責任を明確にすることを求める抗議決議 | 原案可決 | 全会一致 |
私学助成の拡充に関する意見書
沖縄県の私立学校は、建学の精神に立脚するとともに、新しい時代に対応可能な特色ある教育を積極的に展開した結果、本県の公教育の一翼を担い、大きな役割を果たしてきた。
しかし、その経営基盤は設立当初から脆弱であり、長引く景気低迷や少子化により今後予想される生徒数の減少など、自助努力では克服しがたい外的要因もあって、厳しい経営状況が続いている。
特に、校舎については、台風常襲、塩害などの地理的特性に起因する本県の特殊事情も相まって、公立・私立を問わず老朽化が問題となっているが、公立学校の改築は公費で賄えるのに対し、私立学校はすべて自前で賄わなければならず、改築がままならない状況である。また、東日本大震災の教訓を踏まえて、避難所等防災拠点としての学校校舎の耐震化が再認識されている中、本県の私学校舎は新耐震基準適用以前に建築された施設が約4割も存在し、児童生徒の安全確保及び防災対策上から早急な改築が必要である。
本来の教育のあり方を考えると、多様な教育体制や方針があるがゆえに、個性化や多様化という時代の要請にこたえ得るものであり、教育の健全な発展が期待できるものである。
このため、教育条件の維持向上を図り、保護者の経済的負担の軽減に努めることはもとより、私立学校の経営の健全性を高めるためには、国による一層の財政的支援が必要である。
よって、国におかれては、私立学校における教育の重要性にかんがみ、その厳しい経営環境を改善し、人材育成の場としての学校教育の振興を図るため、教育基本法第8条及び教育振興基本計画の趣旨にのっとって、現行の私学助成制度の一層の充実強化を図り、加えて、私立学校の老朽化校舎等改築のための公的助成制度を早急に策定されるよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月16日
沖縄県議会
(あて先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
沖縄及び北方対策担当大臣
地方消費者行政に対する国の実効的支援を求める意見書
現在、国による地方消費者行政の充実策が検討されているが、他方、地域主権改革の議論が進む中で、地方消費者行政に対する国の役割・責任が不明確となることが懸念される。
もとより地方自治体が独自の工夫・努力によって消費者行政を充実させることは当然であるが、これまで消費者行政を推進する中央官庁が存在しなかったこともあり、消費者行政に対する地方自治体の意識や体制は余りにも格差がある。加えて、地方自治体が担っている消費者行政の業務の中には、相談情報を国に集約するパイオ・ネットシステムへの入力作業や、違法業者に対する行政処分等、国益のために行っているものも少なからず存在する。
現在、国からの支援として、地方消費者行政活性化交付金及び住民生活に光を注ぐ交付金が存在するが、いずれも期間限定の支援にとどまっており、相談員や正規職員の増員による人的体制強化等の継続的な経費への活用にはおのずと限界がある。
したがって、国は、地方消費者行政の充実のために継続的かつ実効的な財政支援を行うとともに、小規模な市町村がよりスムーズに消費者行政の強化を行うことができるよう、都道府県と市町村とが広域的に連携する取り組み例を推進するなど、地方自治体にとって取り組みやすい制度設計を具体的に示すべきである。
さらに、消費生活相談窓口を現場で担っている消費生活相談員の地位・待遇も、期限つきの非常勤職員の扱いが大半でありその地位の安定と専門性の向上を図ることが困難な状況にある。また、その待遇は消費生活相談業務の専門性に見合ったものとは言いがたい。住民が安心して相談できる消費生活相談窓口を実現するためには、消費生活相談員の専門性の向上とともに、その地位の安定及び待遇の改善に向けた制度の整備が重要である。
よって、国においては、地方消費者行政の支援に関する下記の事項について速やかに措置されるよう強く要請する。
記
1 実効的な財政措置を行うこと。
2 地方自治体にとって利用しやすい制度設計を提示すること。
3 消費生活相談員の地位・待遇の向上を図ることができる任用制度を創設すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月16日
沖縄県議会
(あて先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
消費者及び食品安全担当大臣
沖縄振興一括交付金(仮称)等の確保を求める意見書
沖縄県の振興については、これまで国の特段の配慮により4次にわたる計画が進められてきた。
しかしながら、いまだ基地問題を初め雇用、失業率、県民所得の水準等がかなり厳しい現状にある。
このため、沖縄独自の施策を主体的かつ効果的に展開していく必要があることから、国が使途を定めない、自由度が高い財源の創設等国が新たな沖縄振興のためのさまざまな支援制度を講じることが何よりも必要であり、県及び各団体から強く要請しているところである。
また、沖縄県議会としても、ことし3月10日及び11日に、衆議院議長、参議院議長等に対して、「1.沖縄振興特別措置法にかわる新たな沖縄振興のための法律の制定、2.現行の沖縄振興計画の一括計上措置と同等以上でかつ自由度の高い沖縄振興一括交付金(仮称)制度の創設等」について要請したところであり、7月29日には、さらなる進ちょくを推進する観点から、「沖縄及び北方問題に関する特別委員会を含め、あらゆる機会を通しての国会における議論の推進」について要望し、さらに、去る10月14日には「新たな沖縄振興計画等の実現に必要な所要額の3000億円を確保すること」について要請したところである。
政府も県知事や県議会の要望にこたえて、一括交付金の制度を新たな沖縄振興法に明記し対応することになったことは評価するものである。
しかしながら、沖縄県が求める平成24年度の一括交付金の総額についてはいまだ決定されていない状況である。よって、政府におかれては、新たな沖縄振興に係る施策の円滑な展開を図る観点から、最大限配慮されるよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月16日
沖縄県議会
(あて先)
内閣総理大臣
沖縄及び北方対策担当大臣
前沖縄防衛局長の不適切発言に抗議し、防衛大臣の責任を明確にすることを求める抗議決議
去る11月28日、沖縄防衛局の田中聡前局長は、報道陣との懇談会の席で、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書の提出時期について問われたことに対し、「これから犯す前に犯しますよと言いますか」と発言した。非公式の席とはいえ、沖縄における防衛省のトップである沖縄防衛局長が、このような暴言とも言える、人権感覚を欠いた発言をしたことはまことに許しがたいことである。県民はこれまで、米軍基地があるがゆえに、米兵による少女暴行事件や県民の尊い生命が奪われた事件・事故など筆舌に尽くしがたい苦しみと痛み、人権じゅうりんを戦後66年間も強いられている。
同前局長は既に更迭されたとはいえ、今回の発言は県民感情を逆なでするだけではなく、当該事業の責任者としての認識の欠如を露呈するとともに、女性の人権を無視し、人間の尊厳を踏みにじるものであり、到底看過できるものではない。さらに、政府は更迭直後に評価書を提出すると明言していることも、沖縄に対する配慮に欠けている。
また、一川防衛大臣は、米軍普天間飛行場移設が政治問題化した発端とも言える1995年の少女暴行事件について、「正確な中身は詳細には知らない」と参議院東日本大震災復興特別委員会で答弁しており、田中前局長を更迭した直後の大臣の発言としては、緊張感のなさや、沖縄の基地問題に対する防衛省や国の姿勢が問われるものである。
よって、本県議会は、怒りを込めて、田中聡前沖縄防衛局長の発言に抗議するとともに、任命責任者である防衛大臣の責任を明確にすることを強く要求する。
上記のとおり決議する。
平成23年12月2日
沖縄県議会
(あて先)
内閣総理大臣
防衛大臣
内閣官房長官
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