おきなわ国際協力大使の活動報告

ページ番号1036126  更新日 2026年8月26日

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與那覇 智早(よなは ちさ)さん (派遣国:パナマ共和国)

プロフィール画像

JICA海外協力隊2025年3次隊

派遣国:パナマ共和国

職 種:青少年活動

 

1. パナマでの活動内容
 2026年1月から、中米パナマの首都パナマシティの国立図書館に派遣されています。北米と南米をつなぐ地峡に位置し、太平洋と大西洋を結ぶパナマ運河があることで知られるパナマは、人口約451万人で、日本の約5分の1の国土の小さな国です。赤道に近いため気候は1年を通して25~32度程度で、暑さや湿気の多さ、紫外線対策の必要性などは沖縄の夏にそっくりです。寒い冬が存在しないため、常に緑や色とりどりの花が絶えず、公園ではイグアナやリスに出会うことができます。
 配属先の国立図書館では、同館の活性化や青少年への読書啓発などを目的として活動しています。私は児童書コーナーに主にいるのですが、館内での基本的な本の貸し借りの手続きの他に、移動図書館バスに乗って少し遠くの小学校などを巡回し、子どもたちへの読み聞かせもしています。日本の絵本をパナマの公用語のスペイン語に翻訳して二言語で読み聞かせたときは、喜んでくれて本当にうれしかったです。
 パナマでは漫画やアニメの影響で日本に興味がある人がとても多く、3~5月に同館で毎週土曜に開催した日本語クラスには、60人ほどの生徒が通ってくれていました。自作のテキストや季節の話題を用いながら楽しく学べる授業を目指し、5歳~60代までの幅広い年齢層の方々に日本語や日本文化について教えていました。計10回のクラスを終える頃には、簡単なあいさつや自己紹介、ひらがなの読み書きができるようになっていたので驚きました。図書館には日本語の絵本も置いてあるので、クラスが終わった後も皆さんは本を借りに来てくれます。

日本語クラス
日本語クラスの風景=5月、パナマ国立図書館

 6月は慰霊の日に合わせて、図書館で「沖縄戦展」を開きました。第二次世界大戦時に直接の戦闘がなかったパナマでは同戦争についてあまり知らない人も多かったのですが、初めての人にもわかりやすいように、イラストや表、当時の写真を交えながら計50枚のパネルを作成しました。沖縄がどこにあるのかや、琉球王国の歴史、現在の米軍基地などについても紹介しました。特別イベントでは、私の祖母の戦争体験を交えた講演や沖縄戦を題材にした絵本の読み聞かせ、当時の映像鑑賞などの場を設けました。参加者からは「昔から日本文化がとても好きだったが、沖縄戦については知らなかった。與那覇さんの祖母の歴史体験を通してとても視野が広がり、心を動かされた」などの声が寄せられました。

沖縄戦展
沖縄戦展の様子=6月、パナマ国立図書館
沖縄戦特別イベント
沖縄戦特別イベントの様子。沖縄戦に関する絵本をスペイン語に翻訳して読み聞かせ=6月20日、パナマ国立図書館

 8月は原爆投下日に合わせて、有志のボランティアと一緒に同館で原爆展を開催しました。広島平和祈念資料館から寄贈いただいた資料を展示し、特別イベントでは折り鶴講座や原爆に関する絵本の読み聞かせ、意見交換会、広島県出身者による講演などを設け、1日で約500人が来場しました。期間中は計1200人ほどの方々が展示を見に来てくれました。

原爆展
原爆展を鑑賞する参加者ら=8月8日、パナマ国立図書館

2. おきなわ国際協力大使としての今後の活動
 これまで沖縄で練習してきたエイサーをはじめ、沖縄文化の普及活動にも注力していきたいと思っています。6月に在パナマ日本国大使館が開いた日本祭りでは、ステージでエイサーを披露させてもらう機会があったのですが、本当に多くの方に見てもらい、「自分もやってみたい」という声を多くいただきました。今後はエイサーグループの立ち上げに向けた方法を模索していきたいと思っています。
 沖縄からパナマへの集団移民の歴史はありませんが、かつてはパナマ運河の管理や防衛に関連して米軍基地が多く存在していて、今でもアメリカ風の生活や文化が根付いていることなどに沖縄との類似点を感じます。沖縄についても知っていたり、興味・関心のある人がいたりもするので、今後は沖縄文化紹介講座やうちなーぐち講座なども企画してみたいと思っています。
 

日本祭りで披露したエイサー
日本祭りで披露したエイサー=6月27日、パナマ市のアルブルックモール

瀬底 真生(せそこ まさき)さん (派遣国:ウズベキスタン)

プロフィール写真

JICA海外協力隊2026年1次隊

派遣国:ウズベキスタン

職 種:理学療法士

 

1. ウズベキスタンでの活動内容
 2026年5月より、ウズベキスタンの首都タシケントにある【国立障害者リハビリテーションセンター】に配属され理学療法士として活動しています。
 ウズベキスタン保健省直轄の専門医療機関として、障害を持つ方々の社会復帰や日常生活動作の向上を総合的に支援しています。首都タシケント市内に2つの拠点があり、私が担当する約200床規模の第1センターには、地方からも時間をかけて多くの方が来院されます。対象となる疾患は、脳卒中や脊髄損傷、整形外科的疾患、呼吸・循環器トラブルなど幅広く、慢性期や維持期を中心に多様なケアを行っています。院内は6つの病棟に分かれ、約10日間の短期集中リハビリで回転しているのが特徴です。
 興味深いのは入院期間中はご家族が病室に滞在して親身にサポートされる文化があり、ご家族とも二人三脚でリハビリを進められる温かい環境があります。当センターは国の中枢機関として国内外からの視察も多く、常に活気にあふれています。

看護師の皆さんと。
看護師の皆さんと。前列右が筆者(瀬底真生)
自主トレーニング場
敷地内の自主トレーニング場(暑くて誰も居ない)
リハビリテーション室の画像
リハビリテーション室
協働するリハビリスタッフと。
協働するリハビリスタッフと。右が筆者(瀬底真生)

2. おきなわ国際協力大使としての今後の活動
 ウズベキスタンでは生活環境の乱れに伴う非感染性疾患や、交通外傷の増加が社会問題となっており、リハビリテーションの需要も高まっています。その一方で、理学療法士、作業療法士などのリハビリ専門職の資格整備は進んでおらず研修を受けた医師、看護師がリハビリを行っているのが現状です。マンパワー不足から患者1人ひとりにかけられるリハビリ時間は1日10~20分程度で、限られた時間の中で効果的なリハビリ介入が求められます。
 このような現状において、リハビリ以外の時間での自主トレーニングが重要だと考えています。しかし日中は40℃を超える気温で、冷房が完備されている屋内の部屋にも限りがあり、暑さの影響で中々自主トレーニングが定着しない課題もあります。ポジティブな要素としてはウズベキスタン特有の親密な家族関係という文化背景を活かして、家族指導を行い包括的に患者支援することも大切な活動内容だと考えています。
 今後は、同僚への技術指導含めた、効果的なリハビリテーションの提供を目標に活動を進めたいと考えています。

名幸 聡子(なこう さとこ)さん (派遣国:ベトナム)

プロフィール写真

JICA海外協力隊2025年2次隊

派遣国:ベトナム

職 種:理学療法士

 

1. ベトナムでの活動内容
 2026年1月より、ベトナムのタインホア省サムソン市にある国立リハビリテーション病院で理学療法士として活動しています。
 今回は、配属先の病院をご紹介します。当院は、内科・整形外科・伝統医学科を中心に、病床数310床、総職員212名(医師45名、看護師66名、リハビリ職30名を含む)を擁する地域医療を担う病院です。私が勤務する総合リハビリテーション科では、主に脳血管疾患や運動器疾患、頭部外傷による脳損傷を呈する患者に対しリハビリを行っています。上層階には脊髄損傷専門病棟があり、そちらでもリハビリが行われています。施設環境の特徴としては、理学療法士一人一人に個室が割り当てられている点です。私は現在、常時6~7名の患者を担当しており、同僚の個室で施術しています。ベトナムの医療現場で非常に興味深いのが「伝統医学科」の存在です。ベトナムでは国家政策として現代医学と伝統医学の融合を掲げており、法律で推進・保存が義務付けられております。当院でも鍼灸が処方されており、医療保険での診療報酬算定が可能です。
 今後は自身の専門領域に加え、ベトナムならではの伝統医学についても学びを深め、活動に活かしていきたいと考えています。

活動報告
PT個室
活動報告
リハビリスタッフの皆さんと。前列左が筆者(名幸聡子)
活動報告
針治療の様子
活動報告
自主トレーニングの様子
活動報告
協働するリハビリスタッフと。右が筆者(名幸聡子)

2. おきなわ国際協力大使としての今後の活動
 近年、ベトナムでは生活習慣病の急増と高齢化が社会問題となっており、それに伴いリハビリテーションの需要が高まっています。その一方で、専門職の人材育成が追いついておらず、現場では深刻なマンパワー不足に直面しています。当院は日本でいう回復期リハビリテーション病院の機能を担っています。しかし、マンパワー不足から患者1人ひとりにかけられるリハビリ時間は1日20~30分程度で、限られた時間の中で効果的なリハビリ介入が求められます。
 このような現状において、効果的なリハビリ介入以外に、私は自主トレーニングの重要性に着目しています。当院の患者は、自主トレーニングに対し非常に積極的です。ベトナム特有の親密な家族関係という文化背景も影響し、病院では家族が患者の身の回りの世話をするだけでなく、リハビリ時間外は家族とともに自主トレーニングに励む姿が日常的にみられます。この文化特性を活かし、セラピストによる直接的な介入に加え、リハビリ時間外も適切な自主トレーニングを継続できる体制を整えること、それが現在のベトナムの課題に対する支援の一つだと考えています。
 今後は、効果的なリハビリ介入と患者・ご家族への自主トレーニング指導に重点を置き、現地の同僚と知見を共有しながら活動を進めてまいります。

平塚 悠治(ひらつか ゆうじ)さん (派遣国:トンガ)

JICA海外協力隊2025年1次隊

派遣国:トンガ王国

職 種:養殖

 

1. トンガでの活動内容
 2025年9月から、トンガ王国の水産省でシャコガイや真珠貝の種苗生産・養殖に取り組んでいます。
 トンガは南太平洋に位置する島国で、人口はおよそ10万人です。気候は沖縄と同じ亜熱帯性で、11月から4月が高温多湿の雨季、5月から10月が比較的涼しく乾燥した乾季となります。
 トンガの海には、美しいサンゴ礁の生態系が広がっています。そこに生息する多くの生きものは、沖縄周辺の海でも見られる種類です。そのため、海で泳いでいると、まるで沖縄の海にいるような気分になります。
 現在、トンガにはおよそ20名のJICA海外協力隊が派遣されており、医療・教育・農林水産・インフラなど、さまざまな分野で活動しています。これまでにも多くの沖縄出身の隊員がトンガで活躍してきました。

活動報告
写真1: トンガ水産省で養殖課の同僚と記念撮影したときの様子。前列右から2番目が筆者(平塚悠治)です。
活動情報報告
写真2: 首都ヌクアロファ郊外の海岸で水揚げされた魚介類。沖縄でもおなじみのオジサン、ブダイ、シラヒゲウニなどが並んでいます。

2. おきなわ国際協力大使としての今後の活動
 トンガと沖縄のあいだには、気候やサンゴ礁の環境だけでなく、たくさんの共通点があります。たとえば、互いに助け合う「ゆいまーる」の精神、年長者を敬う文化、家族や地域を大切にする暮らしのあり方などです。
 これからの2年間の活動を通して、まだ見ぬ共通点をさらに見つけていきたいと思います。そして、トンガの方々に沖縄の文化や考え方を紹介し、沖縄をより身近に感じてもらえるよう発信していくつもりです。

知念粋加(ちねん きよか)さん (派遣国:ペルー)

JICA海外協力隊2024年度3次隊

派遣国:ペルー

職 種:音楽

 

 2025年4月にペルーに派遣され、5月末から活動を開始するにあたり、JICA事務所が開催した着任式で配属先CPのバジェホス・コハツ・エリサベス・カリナさんとお会いすることができました

[コハツさんの紹介]
 コハツさんはペルー沖縄県人会の幹部として、沖縄の伝統文化の継承と普及に力を注いでおられます。地域の人々が沖縄文化に親しむことができるよう、クラスの企画や文化イベントの運営など積極的な活動を展開されています。私の活動を現地で支えてくださるカウンターパートでもあり、心強い協力者です。こうした文化交流を通じて、沖縄とペルーをつなぐ大切な架け橋になっています。

[今後の協力についての抱負]
 私のペルーでの活動は、日系社会にとどまらず、広くペルー非日系社会の方々にも沖縄の芸能や文化を伝えていくことを目指しています。今後はコハツさんと協力しながら、芸能を通じた地域交流や、次世代を担うリーダー育成などさまざまな活動に取り組んで行ければと考えています。

 多くの方々との出会いに心より感謝しています。沖縄の文化を通じて国や世代を超えた心の交流を広げていけたらと思っています。

 

活動報告
リマにあるJICAペルー事務所にて、着任式が行われたときの様子。バジェホス・コハツ・エリザベス・カリナさん(左から2番目)と筆者(知念粋加)。2025年5月29日。

このページに関するお問い合わせ

沖縄県 知事公室 平和・地域外交推進課
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電話:098-894-2226 ファクス:098-869-7018
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