有識者インタビュー

有識者選定基準

  • 日本に在住し、日本(沖縄)の文化、芸術、歴史に造詣の深い外国人の方
  • 海外に向け日本の文化、芸術歴史の発信、また国際交流事業に従事している方
  • 海外で活躍し沖縄に関する知識、見識を有する方
などの有識者に対し「沖縄から発信したいこと、発信すべきこと」、「外国で受入れられる(求められる)沖縄の魅力」等についてインタビューを行い、本事業のコンセプトを導くための参考としました。

ロバート・キャンベル(日本文学研究者・東京大学大学院教授)

  ロバート・キャンベル 日本文学研究者・東京大学大学院教授

沖縄のポジショニングのポイント:東アジアのオンリーワン沖縄

現在、世界では言うまでもなくどこの地域でもソフトパワーで文化、経済などの力を発揮し発信して行く事は一番重要。欧米アジアを問わず、現在どこも非常に力を入れている。沖縄の米国に対する発信を考えた時、米国民の心情にも意識することが必要。沖縄ならではの歴史、文化、さらには沖縄だけが可能にしてきた沖縄の中の古い米国、なども発信したらどうか。また、行政による海外発信事業となると、どうしてもパンフレットやイベントなど、一方的な発信にとどまってしまう傾向があるが、米国の大学(例えば、MITの伊藤穣一氏のMediaLabなど)と提携し、中長期的に双方向で発信できるプラットフォームを構築したらどうだろうか?人と人との交流による、一歩先を考えた、ソフトパワー発信の展開に期待する。

本田修(国際交流基金・米州総局長、ニューヨーク文化センター・ニューヨーク日米センター所長)

本田修 国際交流基金・文化事業部長

沖縄のポジショニングのポイント:東アジアの安定に寄与する沖縄

国際交流基金の考え方は、経済大国としてしか認識されていなかった日本の文化面に目を向けてもらい、世界との協働、共通課題への対応をおこなうパートナーとしての、基盤を構築すること。沖縄の発信においても、単方向ではなく、双方向性のやり取りを可能とすることが重要なのではないか。この意味で、外交的な手段の一つと位置づけるべきだろう。沖縄の発信に当たっては、単なるお国自慢では意味がない、米国との共通課題に結び付けることが大切。その意味で、東アジアの安定に寄与する沖縄としての、古来から歴史や文化的側面に、目を向けることが重要なのではないか?その意味で、ハワイや(最近時の)韓国のあり方にも学ぶ点は大きい。そして、沖縄の何を伸ばしたいのか?にも目を向けて進めていくべきではないかと考える。また、展開に当たっては、観光、伝統文化、新領域など、国際リテラシーを持った人材を育てることが重要なのではないか?その意味で、アメリカの大学に集中コースを作る、アートレジデント、英語のサイト構築など、単発ではない中長期的取り組みが期待される。



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