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更新日:2013年3月15日
天皇皇后両陛下に、「御手渡し」および「ご放流」の魚種を詳しく見て頂くために、「御覧」という行事があります。
「御覧」は、非公式行事ではありますが、両陛下に沖縄の水産資源を知って頂く上で重要な行事です。
当栽培漁業センターでは、総力を挙げて、「御覧」用展示水槽の準備・設置にあたりました。
以下に、「御覧」展示水槽の様子を紹介します。
「御覧」会場の全景
右から、タカセガイ、シラヒゲウニ、イシサンゴ、ヒメジャコ、ハマフエフキ、ヤイトハタの順。
タカセガイ~ヒメジャコ(右から)までの「お手渡し」の無脊椎動物
ハマフエフキ、ヤイトハタ(右から)の「ご放流」魚
タカセガイ水槽
左から5~6年の天然成貝、2歳貝、1歳貝の順。
1~2歳貝は、当栽培漁業センターで生産しました。
天然成貝は、夜、隔壁を乗り越えて、水槽内で暴れ回ります。
そのため、「御覧」当日の朝に水槽内に収容しました。
シラヒゲウニ水槽
水槽のウニは、当栽培漁業センターで生産したふ化後2~3ヶ月のものです。
当初は、一歳ウニや5~6ヶ月のウニも展示する予定でしたが、
輸送中に放卵・放精を始めてしまいました。
そのため、水槽の濁りが懸念されてので、やむなく展示を取り止めました。
イシサンゴ水槽
水槽には、4種類の「ミドリイシ」の仲間が入っています。
4種類のミドリイシは、沖電開発、恩納村漁協、グリーンコーラル、チーム美らサンゴ(五十音順)が、
それぞれクローン増殖したものを提供して頂きました。
ヒメジャコ水槽
水槽左の大型貝は天然母貝、その隣りのガラス・シャーレに入ったものは数ヶ月~1年半の稚貝、
右端の正方形の人工基質に埋め込まれたもの、および水槽後方のポット型人工基質のものはそれぞれ1年半の稚貝。
稚貝は、もちろん当栽培漁業センターで生産したものです。
ハマフエフキ水槽
水槽の魚は、当栽培漁業センターで採卵・生産したふ化後6ヶ月のものです。
ライブロックを入れたり、サンゴ砂を入れたり、とデイスプレイを工夫。
展示作業中、思いも寄らぬトラブルが2度も発生。
展示担当者は大慌てで対応にあたりました。
数々のトラブルを乗り越えて、この展示水槽が完成しています。
ヤイトハタ水槽
水槽の魚は、沖水海研石垣支所で採卵し、当栽培漁業センターが生産したふ化後6ヶ月のものです。
この水槽もライブロックやサンゴ礫、塩ビパイプ(しかもHTVP)のシェルターでデイスプレイを工夫。
水槽内の魚がライブロックの陰やシェルター内に隠れて目立ちません。
こののち、さらに十数尾を追加収容して過密状態にし、魚がよく見えるようにしました。
天皇皇后両陛下は、水槽の魚種に非常にご興味を持たれ、
たくさんの質問や励ましのお言葉を頂きました。
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