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更新日:2022年5月3日
日本国憲法は、国民主権を根本とし、平和と民主主義、基本的人権の尊重土地法自治の確立を高らかに謳い、国政の指導原理あるいは国民生活の指標となってきた。
また、その全文と第9条により、世界に誇れる平和憲法として、アジアの平和と安定に貢献してきた。
今後、我が国が国際社会の一員として、諸外国と交流を深め、これまで以上に人類の平和と繁栄に貢献していくためにも、県民一人ひとりがこの平和憲法の精神を尊重し、その具体化を図らなければならない。
平和憲法の原理と精神について、県民の普及啓発を図るため、5月3日の憲法記念日に、マスコミ等を通して知事メッセージを発表している。
本日は、日本国憲法が施行されて75回目の憲法記念日を迎えます。
また、今年は、沖縄の本土復帰50年の節目の年であり、本県に日本国憲法が適用されて50年となります。
この間、日本国憲法は、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基本理念として、国民生活の向上や我が国の平和と安定に大きな役割を果たしてきました。
一方、世界においては、依然として地域紛争は絶えることがなく、難民、貧困、飢餓、差別、人権侵害、民族対立、宗教問題などが国際社会の問題となっており、これらの解決に向けて、世界中の人々が多様性や価値観の違いを認め合い、協力して共に歩み、乗り超えていくことが求められています。
また、今なお日本を含め世界各国で新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていますが、その不安な状況の中で、自分の言葉や行動が差別や偏見につながっていないか改めて考え、正しい知識と情報に基づいて行動し、人権を尊重し合うことが重要であります。
私たち沖縄県民は、先の沖縄戦や戦後の米軍施政下の苦難の歴史を通して、平和と人権の尊さを肌身で感じており、平和で真に豊かな沖縄を次世代に託すことが私たちの責務です。
沖縄がアジア・太平洋地域における平和と交流の拠点となり、琉球王国の時代から受け継いだ平和を重んじる万国津梁の精神をもって、全ての人々の尊厳を守り、誰一人取り残すことのない「沖縄らしい優しい社会」を実現することが重要であると考えております。
憲法記念日に当たり、県民一人一人が憲法の理念を十分に理解し、基本的人権を尊重し、人権と自由について考え、平和の創造に貢献していただくことを切に祈念します。
令和4年5月3日
沖縄県知事 玉城 デニー
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