第3回沖縄平和賞

ページ番号1008333  更新日 2024年1月11日

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写真:沖縄・ラオス国口唇口蓋裂患者支援センター 会長 仲真良性
沖縄・ラオス国口唇口蓋裂患者支援センター
会長 仲真良性

ラオス国の人々の幸せを願う私たちのささやかな歯科医療の支援活動が、国際貢献と平和に寄与したとして、栄誉ある「第3回沖縄平和賞」を受賞いたしました。沖縄の歴史と風土に培われた相互扶助の精神を原点とする、地道な私たちの医療活動が、平和実現への一つの道筋でもあることを認めていただき、この上ない光栄に存じます。世界の恒久平和のために創設された賞の主催者である沖縄平和賞委員会会長の稲嶺惠一知事をはじめ関係各位、県民の皆様に心から厚くお礼を申し上げます。

本会は、歯科医療の技術や資質の向上によって、県内の歯科口腔外科疾患患者に、高度な歯科医療を施し、地域のニーズに応え、社会的役割を果たす目的で、琉球大学医学部歯科口腔外科学講座と開業歯科医師の連携のもとに、平成7年に「沖縄歯科口腔外科学研究振興会」の名称でスタートしました。その後、沖縄歯科口腔外科学研究振興会の活動は県内にとどまらず、当時、東南アジアを中心に「口唇口蓋裂患者に対する海外医療援助活動」を行っていた日本口唇口蓋裂協会のご支援のもと、海外医療援助活動へと拡充、発展してきました。これらの海外医療援助活動は、日本口唇口蓋裂協会が行っているベトナムやインドネシアなどでの活動に、琉球大学医学部附属病院歯科口腔外科口唇口蓋裂治療グループが参加して始まったものであります。特に平成13年からは、琉球大学医学附属病院の歯科口腔外科、麻酔科、看護部のチームと日本口唇口蓋裂協会との協力で、「ラオス国での口唇口蓋裂患者の無料手術と治療技術移転」活動を行うことになり、これらの活動に当センターが積極的に支援することになった訳であります。このことは「アジアの玄関口」としての沖縄の歴史、地理的特性と相互扶助の精神が、私たちの活動の根底になっており、同年に会の名称を「沖縄・ラオス国口唇口蓋裂患者支援センター―沖縄歯科口腔外科学研究振興会―」と改めました。以来、琉球大学医学部附属病院歯科口腔外科スタッフを主体に、琉球大学医学部附属病院、日本口唇口蓋裂協会、沖縄県歯科医師会ならびに多くの沖縄県民の支援を得ながら活動を行い、この5年間で103例の無料手術治療をしてきました。

この口唇口蓋裂治療を主とした歯科医療活動が、ラオス国と沖縄県の友好親善にも大きく貢献したと認められたことが、当センターにとって誠に光栄なことで、大きな喜びであると同時に、会員一同身の引き締まる思いで、決意を新たにしているところです。

受賞を励みに、私たちは今後ともラオス国での歯科医療活動を積極的に推進していく所存です。特に、口唇口蓋裂患者の無料手術のみならず、歯科医療環境の整備と歯科口腔外科医などの人材育成に取り組んで行く予定であります。

そのために、県民の皆様から贈られた賞金は、これら人材育成とラオス国立大学医学部歯学科附属病院内の歯科診療室の充実・改善に活用させて頂きたいと思っております。

私たちの歯科医療の支援や指導が、いつの日かラオス国全土に普及し、歯科保健の充実と国民健康の向上に繋がるならば、ラオス国の人々の幸せと豊かさをもたらす上で大きな意義を持っており、沖縄平和賞の「人間の安全保障」の理念に合致するものと理解いたします。

私どもの活動が、ラオス国民の一層の幸せと同国の繁栄、恒久平和に貢献できれば幸いです。併せて、ますますの友好親善の増進を祈念しております。

 イラスト:沖縄平和賞のロゴ

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