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更新日:2019年11月29日
施設長は、中・長期計画の中で、「人材を持って資源となす」を最重要課題と位置づけ、人材育成制度を創設して計画の実現に取り組んでいる。専門職大学院への1年間の職員派遣や資格取得助成制度の活用による職員の資格取得の促進にも取り組んでいる。サービス向上委員会を組織し、それを受けて設置された各委員会に全職員が所属して活動する仕組みを構築して、サービスの質の向上を全体で行う体制をつくり上げている。建物及び付帯設備等の環境整備として、浴室やトイレを改修し、空調設備や電気設備、ナースコールの更新等が行われている。職員の腰痛対策として電動ベットや電動昇降式入浴装置、スライディングボードの導入等にも、率先垂範して指導力を発揮している。(関連項目:12,13)
内服薬管理マニュアルを作成し、昨年、誤薬が発生した際に、看護課会議で対応策を検討して誤薬防止対策月間を設定し、全職員に誤薬防止の研修を実施するなど服薬支援に対する意識向上に取り組んだ結果、1年以上、誤薬ゼロを継続している。(関連項目:57)
個別支援計画書の作成に際しては、入所前のアセスメントをサービス管理責任者と看護職で実施し、入所後に担当職員や理学療法士、栄養士等がそれぞれ専門職の視点でアセスメントするとともに、利用者の意向を確認した上で多職種によるカンファレンスを実施している。サービス管理責任者は個別支援計画にもとづいた福祉サービスの実施状況を実施記録で確認し、気になる場合は現場職員に声かけをしている。個別支援計画の評価・見直しもマニュアルにもとづき、実施されている。定期的に開催している個別支援計画説明会は、家族にコーヒーやお菓子等を提供して話しやすい雰囲気づくりに努め、家族の意見を計画に反映させている。(関連項目:42,43,55)
単年度の計画は策定されているが、中・長期計画の内容を反映させて事業内容を具体的に示し、実行可能な内容にすること、及び数値目標や具体的な成果等を設定することで実施状況の評価を行える内容にすることが望まれる。(関連項目:5)
看護業務マニュアルや内服薬管理マニュアル等の19の看護マニュアルと、食事や入浴、個別支援計画作成・管理マニュアル等の8つの生活支援マニュアルが策定され、感染症対策等一部のマニュアルは見直しもされている。しかし、プライバシー保護やボランティア受け入れに関するマニュアル、利用者からの相談や意見を受けた際の対応や身体的拘束等権利侵害への対応に関するマニュアル、意見箱の開錠に関するルール等が確認できなかった。マニュアル委員会等で検討して策定するとともに、策定されたマニュアルについて、組織的に見直すことが望まれる。(関連項目:24、29、36、40、41、47)
利用者の重度化や高齢化に伴い、地域との交流の機会が少なくなってきている。利用者の声等も確認しながら、地域との交流について地域交流ホーム等を活用して地域住民との交流の取り組み、及び地域ニーズに応じた多様な支援活動が望まれる。(関連項目:23)
当園は定期的に第三者評価を受審しており、今回で3回目の受審となります。第三者評価を受審する事は、客観的な視点・気づきを把握することに繋がりますし、施設自体のストレングスを再認識するためにも重要であると捉えています。
福祉サービスの質の向上に取り組むために、初回の受審後からサービス向上委員会を組織し全職員が各委員会に属して活動してきました。今回の受審では各委員会の成果や委員会活動が機能・定着していることを実感する事となりました。これまでの取り組みについて、その方向性が間違っていない事を各職員も実感できたと思います。
利用者本位のサービスを提供する事はもちろんですが、利用者の高齢・重度化が進む中、私たちはこれまで以上にサービスの質の向上・改善に対する取り組みの“早さ”が求められています。今回の受審で得られた課題を真摯に受け止め、利用者ひとりひとりがその人らしく生活できるように施設全体で取り組んでいきます。
特定非営利活動法人介護と福祉の評価機関おきなわ
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