平成12年第3回議会(9月定例会)で可決された意見書

ページ番号1020938  更新日 2024年1月11日

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意見書1件

議決年月日

件名

議決の結果

備考

平成12年9月27日 平成12年産及び13年産さとうきび生産者価格並びに生産振興対策等に関する意見書 原案可決 全会一致

平成12年産及び13年産さとうきび生産者価格並びに生産振興対策等に関する意見書

さとうきびは、本県における農業の基幹作物であり、また、我が国の甘味資源の安定供給と地域経済を支える極めて重要な作物である。
本県においては、さとうきびの生産振興を図るため、関係機関や団体が一体となって地域の実情に即した生産対策や生産組織の育成等を推進するとともに、甘しゃ糖企業の合理化についても鋭意取り組んでいるところである。
しかしながら、常襲的な干ばつや台風による被害、病害虫の周年発生、農業従事者の高齢化など生産環境の厳しさに加え、土地基盤整備を初めとする生産条件の整備のおくれなどにより生産は伸び悩んでいる。
このような中で、さとうきび生産の活性化を図るため、品質取引の円滑な推進と機械化一貫作業体系の確立・普及、優良種苗の増殖技術の確立・普及、干ばつ対策等の生産性及び品質向上対策を強力に推進するとともに、さとうきび・糖業ルネッサンス計画に基づき、さとうきびの高品質安定生産及び甘しゃ糖企業の経営安定化に努める必要がある。
よって、政府におかれては、今後とも地域の実情を考慮され、生産農家が意欲を持って生産に取り組み、経営の安定と農業所得の維持、確保が図られるよう下記の事項について特段の措置を講じられるよう強く要請する。

1 平成12年産及び13年産さとうきび生産者価格の設定に当たっては、生産条件や経済事情等を考慮し、適正な農業所得が確保され、再生産が可能な水準に設定すること。
特に、基準糖度及び価格体系の設定については、生産農家が意欲を持って生産に取り組めるよう配慮すること。
また、国内産糖交付金については、甘しゃ糖企業の経営安定が図られる水準を確保すること。
2 国内産原料糖の入札の実施に当たっては、甘しゃ糖の取引実態を踏まえ、公正・透明で安定的な価格形成が図られ、国内産甘しゃ糖の円滑な取引が担保される制度とすること。
3 さとうきび及び甘しゃ糖生産コスト低減に向けた関係者の協同した取り組みや品質取引の円滑な実施を促進するため、砂糖生産振興資金の活用により、地域の実情に応じたきめ細かな対応が可能となる新たな助成事業を創設すること。
4 さとうきびの生産性向上と安定的生産の確保を図るため、水資源の確保及びかんがい排水施設・ほ場・農道等の土地基盤整備を引き続き推進するのに必要な事業費枠を確保すること。
5 さとうきびの生産性及び品質の向上を図るため、バガス等を利用した土づくりの推進、優良種苗の増殖・普及、機械化の促進等生産条件の整備に必要な農業生産総合対策条件整備事業等の事業費枠を確保すること。
6 さとうきび生産の安定とコスト低減を図るため、植えつけから収穫までの機械化体系の早期確立・普及に必要な高性能機械及びトラッシュ除去装置の開発・導入を推進すること。
7 さとうきびの安定的生産を確保するため、カンシャクシコメツキ類等の病害虫防除対策について適切な助成措置を講ずること。
8 さとうきびの生産性及び品質の向上を図るため、地域に適した優良品種の育成、種苗の大量増産技術、高品質栽培技術及び病害虫防除技術の確立等研究の充実・強化を図ること。
9 さとうきびを高付加価値型の資源作物として、総合利用システムの技術実証に基づき、その実用化を促進する施策を講ずること。
10 農地利用調整機能を強化し、農地流動化施策の加速的推進策を講ずること。また、受託組織の育成と担い手集団の経営に対する支援措置を講ずること。
11 甘しゃ糖企業は、地域経済において重要な地位を占めることから、経営安定・維持に必要な糖業振興臨時助成金及び含みつ糖価格差補給金についての予算枠を継続確保すること。
12 将来に向けてのさとうきび・糖業の健全な発展を図る観点から、砂糖に対する正しい知識の普及を図るとともに、全国、地域段階における砂糖の需要増進に向けた消費拡大策を講ずること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成12年9月27日

沖縄県議会

大蔵大臣
農林水産大臣
沖縄開発庁長官あて

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