「沿岸域における自然環境の保全に関する指針」の概要
目 次
1.自然環境の状況現在のページ


1.自然環境の状況

 沖縄島周辺諸島及び大東諸島地域周辺地域において、比較的生サンゴの被度が高く、生育が良好な海域は、渡名喜島南西海域・東方海域、屋嘉比島・阿嘉島北部・座間味島北部・渡嘉敷島西部、伊平屋島周辺、伊是名島南東部の礁斜面に見られる。また、面積1ha以上の藻場は3区域に分布している。
 藻場、干潟、サンゴ礁の分布状況は表1に示す通りである。



  各々の地域における「すぐれた自然」の概況は以下の通りである。なお、緑色文字は「特定植物群落」、えんじ色文字は「特異な地形・地質」を表している

■下表の地域名をクリックすると、それぞれの地域へジャンプします。
(61)伊江島 (62)粟国島 (63)渡名喜島 (64)座間味 (65)渡嘉敷
(66)阿波連岬 (67)大謝名 (68)屋慶名 (69)津堅島 (70)久高島
(71)伊是名島 (72)伊平屋島北部 (73)伊平屋島南部 (74)北大東島 (75)南大東島
(76)沖大東島        


(61)伊江島
 藻場が、フナズ原地先に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布しており、南岸では沖合への発達がみられるが、生サンゴの被度は未調査である。戻る

(62)粟国島
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布しており、東岸では沖合への発達がみられるが、生サンゴの被度は未調査である。戻る
 粟国島周辺では、一部地域を除き「完新世サンゴ礁原」が発達している。

(63)渡名喜島
 藻場が、渡名喜東浜に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は南西岸及び東浜地先で最も高く、継いで北西岸が高くなっている。入砂島は生サンゴの被度が未調査である。
 渡名喜島周辺では、一部地域を除き「完新世サンゴ礁原」が発達している。
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(64)座間味
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は余り高くないが、屋嘉比島・阿嘉島・座間味島・嘉比島・外地島の礁斜面には生サンゴの被度の高いところがみられる。久場島・奥武島は生サンゴの被度が未調査である。
 久場島周辺・屋嘉比島周辺では「完新世サンゴ礁原」が発達している。阿嘉島・慶留間島・外地島周辺や座間味島・安や島周辺では、一部地域を除き「完新世サンゴ礁原」が発達している。
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(65)渡嘉敷
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は余り高くないが、渡嘉敷島北部の礁斜面には生サンゴの被度の高いところがみられる。前島・黒島は生サンゴの被度が未調査である。
 渡嘉敷島周辺や前島周辺では、一部地域を除き「完新世サンゴ礁原」が発達している。戻る              

(66)阿波連岬
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布している。また、生サンゴの被度は余り高くなく、礁斜面でも生サンゴの被度は余り高くない。
 渡嘉敷島周辺では、「完新世サンゴ礁原」が発達している。戻る

(67)大謝名
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。

 全域にサンゴ礁が分布しており、沖合への発達がみられるが、生サンゴの被度は未調査である。
 神島周辺・ナガンヌ島周辺・クエフ島周辺では、「完新世サンゴ礁原」が発達している。戻る

(68)屋慶名
 藻場が、津堅西浜に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布しており、島の東側では沖合への発達がみられる。礁池の生サンゴの被度は未調査であるが、礁斜面の一部には比較的被度の高い地域がみられる。
 津堅島東岸に「完新世サンゴ礁原」が発達している。
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(69)津堅島
 藻場が、津堅西浜に分布している。
 全域にサンゴ礁が分布しており、島の東側では沖合への発達がみられる。礁池の生サンゴの被度は未調査であり、礁斜面の生サンゴの被度は余り高くない。
 津堅島東岸に「完新世サンゴ礁原」が発達している。
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(70)久高島
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布しているが、生サンゴの被度は未調査である。
 久高島東岸に「完新世サンゴ礁原」が発達している。戻る

(71)伊是名島
 屋の下島周辺に藻場がある。
 全域にサンゴ礁が分布し、南岸では沖合への発達がみられる。生サンゴの被度は低いが、屋の下島周辺、屋那覇島周辺、諸見地先に一部生サンゴの被度が高い海域がみられる。礁斜面の生サンゴの被度は、島の西側に比べ東側で被度の高い海域がみられる。戻る

(72)伊平屋島北部
 面積1ha以上の藻場・干潟はない。
 全域にサンゴ礁が分布しており、東岸では沖合への発達がみられる。伊平屋島の東西に生サンゴの被度が高い海域がみられ、礁斜面の生サンゴの被度は、島の西側に比べ東側で被度の高い海域がみられる。
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(73)伊平屋島南部
 我喜屋地先に藻場がみられる。
 全域にサンゴ礁が分布している。伊平屋島の西岸、野甫島東岸、米崎東岸及び具志川島東南岸などに被度の高い海域がみられる。また、具志川島北部には被度は低いものの、比較的広い範囲に生サンゴが分布している。礁斜面の生サンゴの被度が高い海域と比較的低い海域が交互にみられる。戻る