沖縄県全体の産業振興をけん引する振興拠点ゾーンの形成に向け、2つのポイント
豊かな自然環境と産業振興拠点が融合
医療・教育・産業振興拠点・リサーチパークやスマートシティ等が形成
を「みどりの中のまちづくり」の先進国でみてきました。

●フライブルク市
★環境都市として世界的に名を上げている「グリーンシティ」
ヴォーバン地区
自然あふれる緑のあるまち
- 地形や既存の建物、あるいはすでに存在する植生や樹木をできるかぎり保存し、そうした既存対象物を主軸とした住宅地開発を目指す。
- 後背の山地からの冷気を地区内に取り込むための「風の道」を複数配置。
- 「住宅地内の庭や公園、街路樹」「建物における屋上緑化や壁面緑化」「既存の植生や地形を利用した住宅地周辺部の緑地」などは、できるかぎり在来種を優先し、植生の遷移をうまく活用することで、小さくても多様な自然を住宅地内に取り込むようにしている。
- 住宅地に降る雨水は、できる限り住宅地内の緑地に浸透させる配慮をし、平屋根には屋上緑化を義務化するなどして雨水が一度に住宅地から吐き出されないことを目指している。
- 住宅地内の緑化と既存の緑をつなぎ、緑のネットワークを形成。
道路や公共交通
- 「カーフリー(カーポートフリー)」をコンセプトに、公共交通の積極利用による車移動に頼らない地域づくりを推進。
- 居住者は、その土地に駐車場を設置することを禁じられている。居住者はその車を地区内数カ所に設置された立体駐車場に駐車し、家までは徒歩または自転車で移動している。この道路は「遊びの道路」と指定されていて、日常的に子どもたちが遊ぶことが前提とされ、安全が最優先されている。
- 地区中央部に公共交通(LRT、バス)路線(地区内3駅)を整備し、中心市街地への移動を容易とする。

環境に配慮したまち
- ヴォーバン地区の住まいは、すべて集合住宅であり、間伐材や値のつかないような木材を森でそのままチップにし、エネルギー源として給湯や暖房に供給できるコージェネレーションシステム(※1)を導入している。市内の消費電力の半分を提供している。
※1 ガスタービンやディーゼルエンジンで発電する一方、その排出ガスの排熱を利用して給湯・空調などの熱需要をまかなうエネルギー効率運用システム。
リーゼルフェルト地区
道路や公共交通
- 公共交通(LRT)を住宅開発より先行して実施し、公共交通利用を促すまちづくりを推進。(公共交通指向型(TOD)開発)
- 町の中心を横断する形で市電の路線が新設され、400m間隔で停留場を設置することによって、住民は長くても400m歩くだけで停留場に着き、その後、市内中心部までは市電を使って15分で行けるので、自動車よりも短い時間で都心にアクセスすることができる。
自然あふれる緑のあるまち
- 地区内の大部分を景観保護地域に指定するとともに、住宅街区内にも「風の道」や街区中央部に市民農園(クラインガルテン)等を配置。
- 景観保護地域内では、「森の幼稚園(自然の中での幼児教育を行う運動や団体の名称)」が活動。
- 住宅地内の緑化と既存の緑をつなぎ、緑のネットワークを形成。
●ミュンヘン市
リーム地区
■景観公園
自然あふれる緑のあるまち
- リーム地区の南側には、200haの「景観公園」が整備されている。「風の道」が考慮され、この景観公園から地区内側の住宅地等に新鮮な空気が流れるようになっている。
- 2005年には、ここで「新しい都市地区の持続可能な発展」をテーマにThe National Garden Festivalが開催された。
公園には、地下水を利用した10haの人工湖があり、市民の憩いの空間となっている。
■新ミュンヘン国際見本市会場
人が集まり、賑わうまち
- 新ミュンヘン国際見本市会場では、年間約30の国際的なメッセを開催しており、毎年90カ国以上より3万社以上の出展社及び約180カ国より200万人以上の来場者が参加している。
- 旧リーム空港跡地に建設されたこの見本市会場は、屋内ホールのみならず、屋外展示場にも水道・電気・通信などの最新のインフラを整備しており、ホール内は柱の無い構造で展示の自由度の高い優れた展示スペースを提供している。
環境に配慮したまち

- 総敷地面積の約17%が緑化されており、雨水の再利用システム、ソーラー発電システム(ホールB1~B6の屋根部分)、食器のデポジット制、回収ごみの選別プラントなど、環境に最大限に配慮した最新設備を備えている。
■遺構を活用した公園・緑地
- リーム空港当時の管制塔を始め、複数の遺構についてリノベーションや現状保存を実施。
ミュンヘン市の滞在型市民農園(クラインガルテン)
自然あふれる緑のあるまち
- ミュンヘン市では、滞在型市民農園(クラインガルテン)及び市民農園があり、有機栽培の野菜などの栽培から収穫まで市民が利用できる施設がある。
オリンピアパーク
人が集まり、賑わうまち
- オリンピアパーク(Olympiapark)は、1972年のミュンヘンオリンピックの会場となったところで、スタジアム及びホールは、コンサートやイベント等で現在も使用されている。公園内には、本施設以外にもOlympia Eissportzentrum(スケート場)やOlympia Schwimmhalle(プール)などスポーツ関連の施設がある。