航空機騒音による健康影響に関する調査報告書の概要
平成11年3月 沖縄県文化環境部

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 在日米軍の活動が周辺住民に及ぼす影響でもっとも重大なものは沖縄本島に存在する嘉手納飛行場ならびに普天間飛行場周辺の航空機騒音曝露であると考えられる。沖縄県内で航空機騒音の環境基準をこえる航空機騒音曝露を受けている人員は約47万人と推定され,これは県人口の58%に相当する。嘉手納飛行場の上空では米軍機によるタッチアンドゴーなどの訓練飛行が定期的に行われ,さらにエンジン調整も頻繁に実施されている。このような活動によって発生する騒音は受忍限度をこしており,そのために飛行場周辺の住民が日常生活を破壊されると訴える。普天間飛行場では飛行訓練にともなう離着陸機ならびに飛行場および周辺地域上空とで行われるヘリコプターの飛行にともなって発生する強大な騒音が周辺住民に降り注いでいる。これらの騒音は日常の会話や睡眠を妨害するだけにとどまらず学校の授業やテレビラジオの視聴を妨害し,聴力損失や疲労といった身体的・精神的な被害をもたらすと考えられる。
 このような状況にあって,1995年沖縄県は騒音曝露の実態とそれが嘉手納・普天間飛行場周辺の住民の健康に対して及ぼす影響を調査研究する事業を開始した。その研究を指導したのは航空機騒音健康影響調査研究委員会である。同委員会は,18名の臨床医,公衆衛生関係者,技術者などによって構成される。これはその4年間の調査事業の成果の概要である。


航空機騒音のモニタリングとその分析
   
 

 沖縄県は,嘉手納,普天間の2つの米軍飛行場と,民間航空と自衛隊の共用空港である那覇国際空港を対象に,空港周辺の航空機騒音のモニタリングシステムを設置した。1999年3月の時点で,これらの3空港周辺に23箇所の測定局が設置されている。各測定局は公衆電話回線で県庁内の中央監視局に接続されており,中央監視局で測定データが集計される。集計されたデータの一部は空港周辺の自治体から電話回線を通して常時アクセス可能である。
 設置後1年間の測定結果を分析したところ,日によって騒音曝露量が大きく異なることが分かった。滑走路の延長線上から離れた測定局も含め,いくつかの測定局では,110dBを超えるピーク騒音レベルが観測されていることが分かった。また,嘉手納飛行場近傍の住居地域の測定局では,WECPNLの年間最大値が100を超えていることも明らかになった。普天間飛行場近傍の測定局においても,WECPNLで95を超える値が観測されている。



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