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(本村) 私は宮古普及センターの本村と申します。よろしくお願い致します。
 今日のタイトルは、宮古地域推進協議会の取り組みということで発表させていただきます。いきなり推進についてというふうにかわいいお嬢さんが出ていますが、実際の実践者でございます。ゴーヤー収穫体験ですね。
 宮古は沖縄本島から303km、8つの島からなっているわけですね。こういう地理的位置にあるということです。
 ふるさと資源というのがあるんですが、ふるさと資源というのは農村地域に存在する農地とか、あるいは農村景観、伝承文化とか、この地域から動かせないもの、すなわち長い歴史の中で形成、維持されてきたものがふるさと資源と言われるものでありまして、その一端をお見せ致しますと、宮古島の東平安名崎、真ん中から割って右が東アジア側、左が太平洋となっております。これは来間大橋1,690mの大橋でございます。
 日本で一番早いひまわりということで、今月の5月6日には7町歩の畑にひまわりを植えまして、ひまわりまつりをしようという計画を組んでおります。コスモス、それから多良間島のフクギ並木、緑肥作物、これも宮古の農業形態の一部になっております。
 次は農村風景、砂川集落、これはウルカと言うんですが、ほ場整備風景、それから与那覇湾から眺める夕日というのもすばらしいですね。伊良部の防風林、多良間島の放牧場と。
 このように資源がございます。その中で、宮古というのは農業農村で大半を占めていると。農業農村が元気がなければ、地域の活性化が宮古にはあり得ないと。ほかの産業も元気がなくなると思います。そういうふうな意味で、農業農村での役割は宮古ではすごいということです。総面積が2万2,630haありますけれども、その中の54%、なんと1万2,100haが耕地面積なんですよ。沖縄県は17%ぐらいですかな。低いんですけど、宮古はそういう耕地面積からしても、本当に農業農村の島であるということです。
 それから、農家人口が1万6,500人と。これは括弧書きしてあったが、そのうちの30%余りが60歳以上と、高齢化はしておりますね。それから地下ダムがありますね。地下ダム揚水の散水、水あり農業を実践していると。それから農業産出額が140〜130億と。台風が年5〜6回来ると。干ばつは毎年ございます。それから病害虫とか農業を取り巻く環境がございます。
 そのような形でサトウキビ、肉用牛とかを基幹に野菜とか果樹類が展開されていると。マンゴー、カボチャの栽培、品評会、これはどこでも行われていると思いますが、そういったものを実施しているということです。
 次、宮古圏域の人口推移と観光客の推移をちょっと見てみますと、黄色が人口、人口は6万前後を行ったり来たりしている。これは定住人口とすると、観光客は年々増えてきております。ことしは約40万人と。他の地区に比較したらまだまだということですね。これを60万人とか70万人と増やしていけるポテンシャルを持っているのではないかと考えております。
 レンタカーもかなり増えておりまして、その意味では農村の隅々まで行ってみたいなと都市の皆さんが多くなってきているのではないかと思います。
 次、いよいよグリーンツーリズムの推進をどういうふうに取り組んでいるかということです。私たちは目標を自然と共生し、都市住民とのふれあいづくりということで、人材育成、ものづくり、組織づくりということですね。具体的には実践者の養成、交流施設体験、商品、これはメニュー充実とか、あるいはネットワークづくりということを進めております。
 目的が島の基幹産業である農業農村を盛り育てる。それから新しいビジネスであるということです。それから隣近所、家族、仲良く暮らして誇れるまちにするということをこれの目的に掲げてございます。
 次、組織が宮古地区グリーンツーリズム推進協議会というのがありますが、普及所長が会長になりまして、支庁の農林水産振興課長が副会長と、あと、合併にならない前は各市町村から2名ずつ、経済課長、商工課長、企画課長とか、そういうふうな課長さんで構成されていると。事務局は私たちが持っております。平成18年4月にはこういう組織で合併されましたのでスタートしようと。委員が14名、事務局は私1人になりまして、さらに研究会がかなり活発になってきました。3つもあるんですよ。先ほど発表していただきましたが、かぎすまグリーンツーリズム、城辺グリーンツーリズム、下地地区の豆の会とか、こういう研究会が設立されて独自の活動も展開しております。
 これは推進協議会の活動でありますが、このようにみんな集まってもらって、今後の方向性とか、あるいはどのようにして研究会を育成、支援していこうかとみんなが話し合いをしているところでございます。
 それから、グリーンツーリズムの講座ということで、私が講義したり、野原さんが一生懸命実践者の立場から研修報告をしたり、そういったものをやっております。
 これは協議会でモニターツアーをしているところです。島野菜ハーブ、ハーブティーとかを説明して、実際にこのとおりでいいのかどうなのか、実験をしているところですね。
 これは長崎卵園というところで、自然のもので豚、ヤギ、鶏を飼育しております。中でも鶏については巣箱から温かい産みたての卵を取り出して、それをサーターアンダギーにしたり、それから卵焼きにしたりして体験させているということです。
 これがかぎすまグリーンツーリズム研究会の伝承料理ということで、島野菜を活用したものですね。島のカボチャもジュースにしておいしくいただけるんですね。これは研究の一つでもあると思います。
 組織の成果としましては、こういうふうなかぎすまグリーンツーリズム研究会16人育った。宮古地区の協議会が19人、下地地区グリーンツーリズムが18人、城辺が8人ということで人材もかなり育ってきたという状況です。
 これは各研究会の活動支援というのは、先ほどのお話があったんですが、美女がざっと並んで、みんなかわいいでしょう。会長、副会長、会計と、ンミャーチ宮古島へ。いらっしゃいませということですね。会長を中心にして皆さん頑張っていらっしゃるということです。
 下地地区の豆の会も大体似たようなものでございます。それから城辺のほうも同じでございます。
 それから、普及センターでは講座もやったんですけれども、これが講座の風景ですが、このように4カ年に修了証書を授与した人は大体35名ぐらい養成してきているということです。
 次は、体験メニューの作成及び発表ということで、メニューを自分たちで作成して、それを発表し合って勉強会していくという状況です。
 それから、消防士による応急手当の基礎知識、心臓マッサージとか、人工呼吸とか、こういった講習会も取り入れてございます。
 これは、自分は将来はどういうグリーンツーリズム形態を持ちたいかということで、プランニングさせて、前に出て夢のあるお話をしていただくということをしております。
 次は受け入れ体制ですけど、この受け入れ体制というのはなかなか難しいものでございまして、現在では宮古観光協会と連携し合いながら、自分たちが自分たちの持ち分を生かしたものを相談しながら進めていると、これから充実するということが大きな課題だと思います。
 これは研修派遣なんですが、今、一島一物語という活性化事業があるわけですね。この事業によりまして、つい先週、9名の方を都市交流、東京などの研修所に送っております。それから安心院町にも2人派遣しております。
 まとめますと、大体宮古グリーンツーリズムマップというのはこういう状況になって、お手元に資料があるからご覧いただきたいと思います。
 これはサトウキビ体験。これはヒョウタンづくり、中にはヒョウタンをつくっている方がいらっしゃるんですよ。これでぜひ島おこしをしたいということですね。これをつくらせて、それを売ると。
 ゴーヤーについては、ゴーヤーはこういうふうにして受粉するんだよと。なかなか都会の子供たちはこういうものはわからないですよね。頭ではわかっているけど、実際面はわからないということで、雄花、雌花から紹介して、こういうふうにやっている状況です。
 これは塩づくり、シンメーナーベーに塩水を炊いて、塩ができあがったよと、満足です。
 料理体験、野菜料理がとってもおいしいということで、料理体験を子供たちに教えると。
 ミーバイやベラ、これが捕れるんですけれども、これは追い込み漁ですね。専門家がいらっしゃるんですね。もう70歳に近いんですけれども大活躍です。夫婦仲もいいみたいですよ。
 こういうふうにして我々がやったものを地元のマスコミを通じて紹介していくということを我々は努めております。このような事例です。
 それから、研修、第一陣の出発ということで、空港までマスコミの方を呼んで新聞に載せてもらうというようなこともしております。
 これは宮古の産業まつりで津嘉山千代さんが産業振興賞を受賞したと。
 グリーンツーリズム実践者の声というのはいろいろ言われておりますが、責任感や意欲が生まれ、やりがいも持てようになると。それから自分自身の成長につながる。助け合うようになったというようないろんな声が聞こえます。
 今後の課題と致しまして、農林漁業者の実践者育成、これは一番重要ですね。大型トラクターは500〜600万円で8年しか使えないけど、人間はたくさん金をかければ生涯使えるわけです。だから人材育成というのは大事なんです。それからモニターツアーにある体験メニューの実践。
 ボランティアからの脱出と価格設定、このへんは先ほどの発表の中にも、当初から何千円でありますよというお話があったんですが、やっぱり勇気を振り絞って、このへんは脱出して価格を設定していかないといけないのではないかなと思います。
 観光とリンクした都市農村交流、本当の観光とリンクしなければ、都市農村の交流は難しくなってきていると思います。それから資金面の支援、個別形態との融資制度。
 それから、市、村、窓口の開設と人材育成、いろいろ問い合わせがありますので、その窓口になるのは当初は公的なところじゃないかなと思います。それから、農村集落景観の保全と充実ということで、こういう課題を掲げつつ、これを一つ一つ粘り強く解決していくことがグリーンツーリズムへの道じゃないかなと思います。とかくマイナーなビジネスでございますけれども、また頑張っていきたいですので、皆さん、ぜひ宮古島へ寄ってください。終わります。
(拍 手)

(崎山) 本村さん、ありがとうございました。
 本村所長、今、宮古島市に合併されましたけども、合併して逆にその地域の実情ということが合理化されることがないようにあってほしいんですけれども、合理化すべきものと、やはり、それぞれ根っこを深くやっていかないと、これはなかなかサクセスストーリーはつくれませんよね。合併のデメリットみたいなものはないんですか。大丈夫ですか。
(本村) 難しい質問ですね。合併というのは小さい市町村が一つになって、大きい観点からものを考えることができるということでありますので、宮古は合併したのは宮古は一つであるという考えがみんな強かったんですね。そういう強い考えが一つになりましたので、もっと強くなっていくのではないかということ。
 それから、伊良部架橋等もやがて実現しますので、架橋によって伊良部の農業農村が盛り上がったり、あるいは物流関係が活性化してくるというようなことで、まだ始まったばかりでありますので、これからいいものがどんどん出てくるのではないかと思います。その中でグリーンツーリズムは農業農村、合理化したものを直にやっていくというのは大事かと思います。
(崎山) ありがとうございました。
 宮古は5月にはひまわりまつりですか。その前にも東平安名崎にユリの花が咲いたりしますよね。その間にトライアスロンがあったりして、ますます多くの人たちが来る島になるだろうと思います。その宮古島からの実践報告をしていただきました。
(崎山) 大変お待たせ致しました。平田大一さん。農村地域における地域リーダーのあり方ということでタイトルはなっていますけれども、でも今のお話も踏まえて、小浜島の出身、農業もやっていました。そして、小浜島の案内人でもありました。平田さんからお知らせ、こういうチラシもお渡ししております。4月1日に沖縄市民会館大ホールで平田さんの演出を致します、この大公開レキオスが再演されます。まだご覧になってない方はぜひよろしくお願い致します。コマーシャル致しましたので、平田さん、よろしくお願い致します。

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