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玉城オリエ 『ゆめ広がる私達の起業活動』

(玉城)
 こんにちは。今帰仁村からまいりました玉城オリエと申します。
 私たちは、お2人方とは違いまして生活研究会、もとの生活改善グループで、その中のそーれの会という会がありまして、15名でやってますけれども、それを村から請け負って今になっております。ちょっとどきどきしているので、座らせて説明させていただきます。よろしくお願いします。
 今帰仁の駅そーれと申します。私たちのこのスイカのマークの形なんですけれども、運営は先ほど申し上げたように今帰仁村の生活研究会で、起業開始のほうは平成4年4月29日。初代目の代表者は上地さんと申しまして、私が2代目の玉城です。
 最初からこのそーれを立ち上げるために、私たちが勉強し始めた「ゆめの広がる私たちの起業活動」ということで今度テーマをあげました。
 活動する動機なんですけれども、私たちは地域産物のPRと販売、それから農村女性の雇用創出、それから地域の活性化につなげることを目的として活動しております。生活研究会では、当初その事業が始まる前は、加工所とか料理実習できる場所がないので、それをとても要望がありまして、平成8年度に特産品、それから農産直売所施設を設置する村主体の事業が導入され、今帰仁の駅そーれが完成しております。
 施設の運営については、役場のほうで運営委員会を持ちまして、商工会、それからJA女性部、婦人会、漁協という団体で協議して、運営のほうは、私たち生活研究会の15名で担うことになりました。
 いろいろな問題があって話し合いを重ねながら、まずできることからやろう、何の特産品があるわけでもなくて、お金があるわけでもないんで、まず最初は、ボランティアから始まりました。
 活動の概要と状況ですけれども、昭和28年に婦人会の中で生活改善グループが結成され、地域産物を利用し、加工技術を習得することから始めたようです。
 その後、これまで培ってきた加工技術を生かし、農産物の保存とか食品衛生とか販売に関することは、県とか普及センターのほうで平成6年から農業女性を支援する企業の勉強会、セミナーがありまして、それで私たちはそこで学びながら、本当に歩きながらというよりは走りながら実践をしてまいりました。
 実践している活動ですけれども、一応、私たちのところは「レストラン」という名前ではなくて「交流室」という名称なので、私たち今帰仁村の農家の方たちが持ってきた野菜、余剰品を食材に取り入れて、それからオードブルのほうもそうなんですけれども、食事は日替わりで、日替わり定食というので580円、それで1日50食ぐらい。あと、弁当とかおそば定食だとか、そういうのを出して、オードブルも結構注文が多くてとっても毎日忙しくしております。
 こちら直売所の様子なんですけれども、安心・安全・安価を目標とした直売部門ですね。これは、最初のころはニガナ1束と、直売所と申しましても、地域の人もよく意味がわからなくて、ニガナを1束おばあちゃんが持ってきたのを覚えていて、それから1束運動ということで会員の人たちも全部生産者にもなりました。それで今では野菜とか果樹農家200名余り。生産者番号というのがありまして、事業者も含めてなので、一応200のカウントありますけど、大体200名余りが農産物をつくっている方ですね。それから野菜は80種品目ぐらい、果樹も花も花きも直売しております。
 先ほど申し上げたのは、農産物を食事に取り入れると言いましたけれども、今帰仁村というのは果物も結構、浅く広くと言いますかいろいろな果物がございます。それを加工して付加価値をつけて、ジャムとか、万能だれ、マンゴーとかパインとかパパイヤとかゼリーにしたり、いろいろなすべてより分けをして、最初のころは、もうしなびたのも使ったのでちょっと味も落ちましたけれども、最近ではこれは何用、これは何用と分けるようにして、特産品も結構売れるようになっております。
 こちら店内の様子、看板娘ですね。今帰仁美人です。地域の農海物を使った加工品や惣菜、惣菜のほうは毎日こちらでつくって出しております。結構回転がよくて。
 私たちが最初始めたのは紅芋のアンダギーで、アンダギーは4種類は定番で、大体注文が入って5種類になったりします。私がきょう着ているのもちょっと紅色に合わせて着てますけれども、そういう私たちの一番の売れ筋はサーターアンダギーです。本土のほうにもかなり送ったり、そういうことをしてます。マンゴー農家も、結構夏になると配送のほうが多いですね。
 それで、その他の伝統食の継承というのは体験学習活動も少しずつ受けてまして、地域のおじいの料理教室とか、坂田の老人大学の方とか、あと中学生がちょっと前にはアンダギーを、私たちのアンダギーは丸めて入れるのではなくて、昔の手法で手で落としていくというそういう手法をして、それを見てすごい感激をしたり、それから中学生の職場体験も去年は受けて、サーターアンダギーを揚げたり、お客さんに食事を出してもらったり、直売所の野菜の整理とかそういうのもやってもらっております。
 情報の発信としては、この沖縄県農産物直売ネットワーク会議というのはまだ新しいあれではありますけれども、その会員となってPRしたり、あと観光雑誌への掲載、テレビとかラジオとか新聞、東京とか仙台からのテレビのそういう番組にも参加したり、いろいろな方法でお金の使わないような広報活動をしております。
 これから手がけたいこととか課題についてですけれども、安定した経営を目指すために、労災保険や雇用保険等に入り、労務者の福利厚生を充実させるため法人化の勉強を推進しております。これはもう去年で終わって、今準備の段階で資金づくりを一生懸命積み立てております。
 特産品の加工に力を入れ、こだわりの商品の味を出してリピーターを増やす。それから販路拡大に持っていきますけれども、これも年々売り上げもよくなっております。
 伝統食の継承についてですけれども、体験学習、あと、それから先ほど申し上げました坂田とかなんですけれども、去年は修学旅行生を、「そーれ」の中ではちょっと体験学習が不可能な部分があるので、各字の公民館を使ってやったらどうかという試験的な取り組みもやりました。それのほうにも力を入れていきたいと思っております。
 行政への要望なんですけれども、ことし初めて村長さんのほうに「そーれ」の特産品を持っていって、「村外のPRと支援をお願いします」と、挨拶を三役で行ってまいりました。
 特産物、加工原料の安定の確保のための態勢づくり。例えば、今売れ出してしまうと、ほかの人から「横取り」という言葉を使っていいかどうかあれなんですけれども、原料がなくなってしまうということがあるので、そこらへんの力添えを役場のほうにもお願いしたいなというふうに思ってます。
 それと、新規事業の導入により施設の充実、情報と支援のほうをお願いしたい。というのは、私たちの直売所のほうが外にありまして、夏は結構日差しが強くてまともに太陽を受けるので、しなびたり、それから2〜3日置いておくと煮えてしまうような状態になってしまうもんですから、そこらへんの……。
 私たちも一生懸命頑張って、そこを出せる分はもうかってからと思ってもいますけれども、生産者の野菜を預かるという意味でも、できれば早めに、そういう事業がありましたら導入をお願いしたいということなんです。
 4番目なんですけれども、村内の総合案内掲示板の設置。これは、「道の駅」という第三セクターとちょっと勘違いなさいまして、「今帰仁の駅そーれ」という名前なので、いろいろとこちらのほうに「情報どうですか」とよく来るもんですから、そこの総合掲示板を設置をお願いしたい。
 最後になんですけれども、私たちは15名で今協力し合ってやってますけれども、ローテーションを組んでお休みをとってますけれども、本当にこれからもできることから一つ一つやっていこうということを合言葉に、これから頑張りたいと思います。よろしくご協力お願いいたします。ありがとうございました。
(拍 手)

(本村)
 どうもありがとうございました。交流人口が6万6,000人て、すごいですね。
(玉城)
 私たち団体でこういう取り組みをするのはあまりないようで、県内で1カ所ですか。それで、県内外の視察研修の方が結構多いんです。それでそういう人数も。平均して6万人は超えてます。

(本村)
 どうもありがとうございました。実践者の上田さん、それから岸本さん、玉城さん、3名のご報告でありました。いま一度、皆様方の拍手をお願いしたいと思います。
(拍 手)
 ありがとうございました。

(本村)  
 行政側の報告、それから実践者の報告ありましたが、その仲立ちをして、パイプ役として、あるいはジョイント役として指導支援にあたっています中部農業改良普及センターの福里永子さんから、よろしくお願いします。


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