1.生活保護
管内の生活保護動向の推移をみると、昭和48年度被保護世帯1,180世帯、被保護人員2,989人、保護率46.53‰の高保護率の状態から年々減少傾向を示し、昭和50年の海洋博覧会をはさんで前後1、2年は減少率も大きかった。しかし、海洋博覧会後の不況で県経済成長がマイナスになったことと相まって、特に海洋博開催地となった当管内(本部町中心)はその影響をもろに受けて昭和52年度以降は再び保護率も高くなり、昭和57年度頃まで40‰台で推移した。その後、県内経済もやや安定期に入ったことと、人口構造の高齢化、核家族の進行等による家族構成の変化や、年金制度の改正、社会福祉施設の整備、心身障害者医療助成制度の発足等と他法他施策の整備充実及び保護の適正実施の推進により平成8年度まで年々減少傾向で推移した。しかし、平成9年度以降は高齢化社会の進行、景気動向等経済的要因、介護保険法の実施等の要因が影響を与え増加傾向を示している。
平成14年度における管内生活保護の概況をみると、管内人口は44,660人、生活保護世帯386世帯、被保護人員549人、保護率12.30‰となっている。
管内人口は国頭村、本部町、伊平屋村の3町村で人口減少がみられ、大宜味村、東村、今帰仁村、伊江村、伊是名村の5村で増加している。
保護世帯数を対前年比でみると、本部町の16世帯増を中心に、今帰仁村で5世帯増、伊江村で3世帯増、大宜味村で2世帯増となっており、伊平屋村で3世帯減、国頭村で2世帯減、伊是名村で1世帯減、東村で増減無しとなっている。
保護人員を対前年比でみると本部町が22人増、大宜味村が6人増、伊江村が5人増、今帰仁村が1人増となっており、伊平屋村7人減、国頭村で5人減、伊是名村で1人減、東村で1人減となっている。
保護率は本部町が18.39‰で1.56ポイント増、大宜味村が8.07‰で1.49ポイント増、伊江村が7.77‰で0.78ポイント増、今帰仁村が8,76‰で0.01ポイント増となっている。一方、伊平屋村では12.15‰で4.68ポイント減、国頭村では10.03‰で0.98ポイント減、伊是名村では12.51‰で0.72ポイント減、東村では11.20‰で0.70ポイント減となっている。
14年度の保護開始・廃止の状況をみると、保護開始は107件の申請のうち62世帯93人が開始で前年度より減少し、廃止は50世帯68人で前年度より減少となっている。従来保護廃止世帯数が開始世帯数を上回っていたが、平成9年度は一時的に開始世帯が廃止世帯を上回ったものの平成10年度は廃止世帯が開始世帯を上回り管内の保護動向は落ち着きを示しているかのように見えたが平成11年、12年、13年度、14年度は再び開始世帯が廃止世帯を上回り、増加傾向で推移している。管内の社会的・経済的状況の特徴をみると、人口構造の高齢化、核家族の進行や、地域的特性である小規模農業を中心とした第一次産業が5.5%、第二次産業27.7%、第三次産業72.1%の産業構造の状況で地域全体としては産業基盤が脆弱で労働市場が狭い。又雇用情勢は長期の景気低迷により有効求人倍率も0.31で依然として雇用も厳しい地域である。その為、若年層の県外、管外転出が多い等、又一人当たり市町村民所得を地域別にみても当管内は低く県平均を100とした指数は84.2となっている。また管内の生活保護の特異点として、医療扶助率が高く、とりわけ入院率の高いことや、保護世帯の91.4% 以上が要援護ケースであり、単身化の傾向も大である。このような状況から管内の社会的・経済的状況の実態把握に努めるとともに、被保護者の需要に対応した適切な処遇を確保するため、世帯の生活実態の把握、他法他施策の活用、関係機関との連携強化を図る必要がある。













